技術力強化へ買収戦略 中国の自動車メーカー 国内シェア拡大へ懸命
(4月28日)
中国の自動車メーカーが、経営悪化した海外の有名企業を買収しブランドや技術力を強化する戦略を進めている。中国の自動車市場は2006年に日本を抜いて世界2位になったが、シェアでは日本や欧米系が優勢で、中国勢は苦戦を強いられているためだ。江蘇省南京市の中堅メーカー、南京汽車は05年、大手の上海汽車と争った末、経営破たんした英MGローバーを買収した。
工場設備の大半を英国からそのまま持ち込み、MGローバーのスポーツタイプなどを基にした乗用車を「南京名爵(MG)」ブランドで07年から生産、販売している。
07年には上海汽車、第一汽車、奇瑞汽車(チェリー)の3社がダイムラークライスラーの北米部門クライスラー(当時)の買収交渉で名前が取りざたされた。
中国では100社以上の自動車メーカーが乱立するが、トヨタ自動車や独フォルクスワーゲン(VW)など、海外勢が中国企業と合弁で生産した乗用車の販売が圧倒的に優位だ。
技術力に劣る国内メーカーは存続が危ぶまれており、南京汽車もMGローバー買収後に上海汽車の傘下に入った。
最近の中国メディアによると、大手の第一汽車も、技術開発のノウハウ吸収を目指し、アルファロメオの車種などのデザインや開発に関与したイタリアのカロッツェリア・ベルトーネの買収を検討。同社には年間7万台の生産能力があり、第一汽車は技術開発のノウハウ吸収とともに欧州での生産拠点化を目指しているという。(南京・共同=番場恭治)
【写真説明】中国江蘇省にある南京汽車の工場=3月(共同)
