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劇団四季のミュージカル「オペラ座の怪人」が十一日、広島市中
区の郵便貯金ホールで開幕した。二カ月にわたるロングラン公演の
ため、主役級は数人の俳優が交代で演じる予定だが、いずれも歌唱
力に秀でた実力者ぞろい。主なキャスト三人を紹介する。
(道面雅量)
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五東 由衣 (ごとう ゆい)
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周囲華やぐ明るい素顔 内面の成長に説得力を 「コロコロと笑う」とは、こんな感じをいうのだろう。鈴を転が すような笑い声で、周囲に華やいだ空気を振りまく。舞台では思い 詰めたような表情の多い役柄だけに、素顔の明るさは飛び切り印象 的だ。 オペラ座の歌姫クリスティーヌ・ダーエは、歌を教えてくれた仮 面の怪人と、幼なじみの貴族ラウルの二人の求愛の間で揺れ動く存 在。といっても単なる三角関係に悩むのとは違い、亡父を慕う気持 ちが怪人に重なったりと、複雑な感情を持て余す。 「怪人はクリスティーヌにとって、父が天国から送った『音楽の 天使』という設定なんです。ラウルと恋に落ちた後も大切な人であ り続けるし、仮面の下の孤独な実像を知ってからは母性愛に近い感 情も抱く」 クライマックスで彼女が下す決断は、怪人の心を揺さぶり、観客 の心をも揺さぶる。「ただ歌がうまいだけの少女が、二時間半の劇 の最後には、あの怪人までも大きな愛で包み込む大人の女性に変わ っている。その成長に説得力を与える演技をしたい」 神奈川県出身。三人姉妹の末っ子で、四歳から姉をまねてピアノ を習い始めた。十歳ごろからバレエを習い、高校ではダンス部を創 立、声楽の訓練も始める。キャリアの長いピアノを「形にしておき なさい」と母親に諭されて武蔵野音大ピアノ科に進学したが、「歌 や踊りの方が面白くなっていった」という。 卒業後、美声を生かしてCMのナレーターをする傍ら、幾つかの ミュージカルに出演。そこで知り合った俳優の勧めで一九八九年、 四季のオーディションに挑戦して受かった。 天性の明るさが役を引き寄せるのか、四季では「キャッツ」「ミ ュージカル李香蘭」「美女と野獣」など著名な作品で、重要な役を 次々と任された。しかし、本人は「いつも予想もしない役を振ら れ、冷や汗をかいてばかりです。入団して十年以上になるのに、ち っともペースがつかめない」と苦笑する。 実はクリスティーヌ役も、別の演目を練習していた今年五月に突 然、指名され、六月に仙台で初舞台を踏んだ。無我夢中でやり遂 げ、カーテンコールで拍手を浴びた時に「あれ、何で私がここにい るんだろう」と思ったとか。 急に抜てきされた舞台で見事な活躍を見せるのは、劇中のクリス ティーヌもそう。その意味では「当たり役」と言えるかもしれな い。 | |
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怪人役 高井 治 ラウル役 柳瀬大輔
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