広島―中日14回戦(7勝7敗、6時21分、広島、一万一千)
中 日100000000―1 カープ00300000×―3
●…広島が三回、山本昌を捕らえた。1点を追うこの回、先頭の 野村が右へ同点本塁打。さらに正田が左翼席に勝ち越し本塁打を放 った後、前田、金本の長短打で加点した。山本昌の制球が甘くなっ たところを、上位打線が見事に畳み込んだ。
佐々岡は不安な立ち上がりだった。一回、いきなり立浪に右翼席 に先制本塁打。なおも久慈、種田の連打で無死一、二塁のピンチを 招いたが、ここを併殺で切り抜けリズムに乗った。以後は変化球を 巧みに配合し、全く危なげのない投球。最後は小林幹につないで逃 げ切った。
中日は四度目の3連敗。(永山)
【写真説明】中日打線を8回まで本塁打の1点に抑え、先発で2連勝した佐々岡
広島は連続の二発を打ち上げた直後に、長短打でまとめての3 点。ここでの攻めにはコクがあった。相手の山本昌は出足から積極 的に、初球を変化球でストライクを取りに出た。広島は打順がひと 回りしたところで、そこにつけ込んでいる。横一線とした野村の一 発は初球で、このひと振りが山本昌の心理に影響したことはまぎれ もない。しかも後の正田がスタンドに運ぶには厳しい内角低め球を 巧みに左へ打ち込んで、揺さぶりの後押しである。
以後は一服、あるいは死んだふりを決め込んで、打線はこう着状 態が続いた。それでいながら流れを離さなかったのは、佐々岡の粘 投であったことはだれもが認めるところだろう。
いきなり立浪に一発の後、2安打と苦しい状況が続いたものの、 このピンチを併殺打で切り抜けると、早くも自分を取り戻してい る。「気持ちの切り替えも技術のうち」というが、それを地でいっ た趣だった。調子自体はよくなかったが、粘り強さと知恵で補っ た。緩急だけでなく、時に緩緩、急急と、いわば表で押したり、裏 をくすぐったりと技をふんだんに使った。8回を1失点は、その成 果といってよかった。
苦しい展開には違いなかったが、こうした試合を乗り越えてこ そ、チームの自信とムードは高まっていくのである。(中村忠雄)
◎セ・リーグ勝敗表(第16節・14日現在) 試 勝 敗 引 勝 合 数 数 分 率 差 (1)横 浜 70 41 28 1 .594 ― (2)中 日 72 38 33 1 .535 4.0 (3)巨 人 75 40 35 0 .533 0.0 (4)広 島 73 37 36 0 .507 2.0 (5)ヤクル 72 32 40 0 .444 4.5 (6)阪 神 72 28 44 0 .389 4.0



