広島―中日15回戦(広島8勝7敗、6時20分、広島、八千)
中 日000000120―3 カープ02030000×―5
●…広島が四回までにあげた5点を加藤、高橋建、小林幹の継投 で何とか守り切った。
口火を切る一打となったのが二回、浅井が右翼席に放った2ラ ン。四回には江藤、金本の連打と四球の無死満塁から、瀬戸の内野 安打と野選で2点を奪い門倉をKO。なおも続く一死満塁の好機 に、二番手前田から野村が中犠飛し加点した。
加藤は六回までわずか2安打と申し分のない投球だった。しか し、七回に山崎の一発を浴びた後、二死満塁のピンチを残して降 板。ここをしのいだ高橋建も八回、2点を失ったが、最後は小林幹 が見事に締めた。
中日は今季初の4連敗。(永山)
【写真説明】八回途中から抑えに登板し、7試合連続のセーブポイントになる10セーブ目を挙げた小林幹(右)
二回裏、広島一死三塁、浅井奄ェ右翼席に先制2ランを放ち、金本らに迎えられてホームイン(左)
久しぶりに投球術というものを見せてもらった。加藤である。投 手の術の内には対角線投法というのがある。内角高めと外角低め、 あるいはその逆のコースに投げ分けるというもの。これが自在に出 来たら一級品とされる。
この夜の加藤は高めの球は少なかった。球場が狭く、一つ間違え ば一発につながる危ぐがある。この点を計算してのことだろう。何 より球配りが素晴らしかった。内角に配して、外側の球を遠く感じ させるばかりではなかった。右、左どちらの打者にも、内側を徹底 的に攻めて、外角球を遠く見せた後は、勝負球をひざ元にといった ように、きわめて挑戦的。球の走り、制球とも際立っていたうえ に、気迫と打者の心理を逆手に取る技が同居とくれば、相手側は厄 介このうえない。
広島が四回に無死満塁とした際、中日ベンチは内野陣に前進守備 を指示した。差はわずかに2点で、しかも、まだ中盤への入り口と いう時点である。ここで1点もこぼせないとの陣形は、加藤の状態 が並でないことを裏づける何よりの証左だろう。
広島に移籍後、初の中四日での登板とあって、七回途中で降板は したが、何一つ割り引きされるところはなかった。ベンチの思いを 実らせた加藤の投球術と闘争心は、投手のだれもが見習う必要があ る。(中村忠雄)
◎セ・リーグ勝敗表(第16節・15日現在) 試 勝 敗 引 勝 合 数 数 分 率 差 (1)横 浜 71 42 28 1 .600 ― (2)中 日 73 38 34 1 .528 5.0 (3)巨 人 76 40 36 0 .526 0.0 (4)広 島 74 38 36 0 .514 1.0 (5)ヤクル 73 33 40 0 .452 4.5 (6)阪 神 73 28 45 0 .384 5.0



