阪神―広島5回戦(広島3勝2敗、2時、甲子園、四万)
カープ010201010―5 阪 神000301000―4
●…広島は競り合いを制し、連敗を4で止めた。
同点の八回、救援の福原から先頭の江藤が右翼線に二塁打、続く 金本の右翼手の頭上を越える二塁打で勝ち越した。その裏、救援の 小林幹は一死満塁のピンチを招いたが、代打大豊を遊ゴロ併殺、九 回の一死一、二塁も坪井を二ゴロ併殺に仕留め逃げ切った。
先手は広島だった。金本の適時打で二回に1点を先制すると、四 回には緒方の右前打で2点を追加。六回にも1点を加えた。
先発山内は、四回に安打と野村の失策で一死一、二塁とされた 後、ジョンソンに3ランを浴び、六回には野村の失策で追い付かれ た。味方のミスにもかかわらず、闘争心あふれる球さばきで、7回 をこなした山内の力投が勝利を呼び込んだ。(中村忠)
▽球炎 演出過剰!? 野村の守り
二度あることは三度ある、とよく言われる。だが、野村のプレー には「二度しか」なかったし、そして「二度も」あった。
四回、六回の失点は野村の失策絡み。四回は一死一塁から、併殺 におあつらえ向きに思えた正面のゴロをそらし、直後に山内が同点 3ランを浴びた。六回は一死二塁でゴロを大きくはじくタイムリー エラー。四回のミスが頭にあったのだろう。動きが硬かった。
二度の拙守。並の選手だったら、三度目もあったろう。だが、土
壇場で見せたのは好守だった。まず、八回の一死満塁。点差はわず
か1点。打席は前日、八回一死満塁からだめ押しとなる走者一掃の
二塁打を放った代打大豊。絶体絶命の場面で、打球は野村へ飛ん
だ。落ち着いて捕球、二塁ベースを踏んで一塁へ送球。併殺でピン
チを断った。
続く九回一死一、二塁。坪井の打球は二ゴロ。木村のトスを慌て ることなく一塁へ投げて併殺。坪井は左打ち、足もあって内野安打 も…。考えれば考えるほど、ミスが出やすい場面だけに「さすがは プロ」のプレーといえよう。
八回から山内を救援してアップアップだった小林幹を救い、チー ムを連敗から脱出させた価値ある二度の併殺。まあ、野村ぐらいの 選手ならやって当たり前のプレーだろう。「演出過剰」と言いたい ところだが、とにかく勝てて良かった。(時永)
▽インサイドアウト 耐えて連敗ストッパー 山内
まさに「精神力」で手にした2勝目だった。「チームのために絶 対に勝ちたかった。それだけ」。7回を4安打4失点で自責点は 2。味方の再三のエラーをものともせず、気迫の投球でチームの連 敗を止めた。
三回までは1安打に抑えた。そして四回。一死一塁で、併殺は確 実と思われた遊ゴロを野村が後逸した。続くジョンソンへの3球目 が真ん中に入り、同点の3ラン。動揺が微妙に指先を狂わせた。
昨季までなら崩れてもおかしくない場面。自分に言い聞かせた。 「エラーは関係ない。腕の振りが甘くなっただけ」。六回にも、失 策で1点を失った。本塁カバーに走った際、次打者のジョンソンと 接触して転倒、鼻血を出した。なおも一死二塁のピンチに、ジョン ソンを敬遠。だが、ここで今岡をフォーク、矢野をスライダーで三 振。「よっしゃー」。マウンド上でほえた。
四月二十五日に今季初勝利を挙げて以後、チームは4連敗。「中 継ぎ陣の疲労が目に見えるようだった。今日は自分で最後まで投げ るつもりだった」。プロ初勝利を挙げた甲子園でみせた「粘りと強 気の投球」。復活への階段を山内が、力強く上り始めている。(加 納)
【写真説明】【阪神−広島】二回裏、阪神二死、今岡の投直を好捕する山内=写真左=。八回表、広島無死二塁、金本が阪神・福原から右翼手の頭上を越える適時二塁打を放ち、5−4と勝ち越す
◎セ・リーグ勝敗表(第5節・1日現在) 試 勝 敗 引 勝 合 数 数 分 率 差 1 中 日 23 17 6 0 .739 − 2 阪 神 23 11 12 0 .478 6.0 3 巨 人 19 9 10 0 .474 0.0 4 広 島 22 10 12 0 .455 0.5 5 ヤクル 22 10 12 0 .455 0.0 6 横 浜 21 8 13 0 .381 1.5



