コイの「功名」若手も上昇 江藤逆転3ラン

'99/5/28

広島―横浜8回戦(4勝4敗、6時20分、広島、一万四千)


横 浜000100012―4 
カープ00030002×―5 
▽勝 長谷川2試合1勝
▽S 小林幹14試合1勝2敗7S
▽敗 斎藤隆9試合4勝2敗
▽本塁打 江藤8号B(斎藤隆)

●…広島は主砲江藤と二番手・長谷川の活躍で横浜に競り勝ち、 今季四度目の3連勝。20勝目を挙げた。

0―1の四回、木村の右前打と敵失で得た無死一、三塁から、江 藤が高々と左翼席に運んで逆転した。1点差に詰め寄られた八回に は、江藤、ディアスの適時長短打で2点を加え、突き放した。

先発の山崎は二回、打球が右足を直撃するアクシデントで退場。 急きょ登板した長谷川が最高球速147キロの速球を軸に、八回ま で2失点の好投で流れを引き寄せた。九回に小林幹が2点を失った ものの、何とか逃げ切った。長谷川は約一年十カ月ぶりとなるプロ 2勝目。

横浜は終盤の粘りも及ばず2連敗。(加納)

【写真説明】写真左=2回途中から先発の山崎を救援し、8回まで横浜打線を2点に抑え、プロ2勝目を飾った長谷川
写真右=4回裏、広島無死1、3塁で江藤が左越えに15試合ぶりの8号3ランを放ち、3―1と逆転する

▽球炎 けんか投法陰りなし

あどけなさの残る顔にスリムな体、そんな若者のどこに最高時速 147キロもの速い球を投げる力があるのか。マシンガンとされる 強力打線に真っ向からぶつかっていく度胸があるのか。長谷川に は、すっかり魅せられた。

先発山崎のアクシデントから二回の一死で急きょの登板となっ た。恐らく心の準備はできていなかったろうが、経験の浅い若者に はそれが逆に「無心」につながり、持ち味発揮となったのだろう。 出足からいかにも若者らしいマウンドさばきで、物おじせずにどこ までも向かっていった。その度胸と球威に若者の心意気と力を感じ ないわけにはいかなかった。

長谷川に大きな味方となったのが、四回に失点した直後の江藤の 逆転3ラン。この1球は内角やや高めで、どちらかと言えば江藤の 好む球とは見えなかった。それを見事な腰の回転で切り返した。内 角打ちの極意とも言えるひと振りで、流れを一気に引き込んだので ある。

長谷川はスコアボードの数字に左右されるタイプではないにして も、江藤の一打が心の支えになったことは確か。八回までを2失 点。不安視された制球難を吹き飛ばしたばかりか、持ち前のけんか 投法も最後まで陰りがなかった。長谷川の台頭と併せての白星に、 ベンチはこたえられないだろう。(中村忠雄)

<インさいどアウト>長谷川、急きょ登板 プロ2勝

「長かったですね」―。長谷川が一九九七年八月以来の勝ち星を つかんだ。6回3分の2のロングリリーフを見事に果たした四年目 の二十一歳。広島にまた一人、孝行息子が誕生した。

二回一死、先発山崎の負傷退場で、出番が回ってきた。「焦りは なかった。逆にいい緊張感があった」。横浜のマシンガン打線に直 球勝負を挑んだ。

四回と八回に1点ずつを失ったが、際立ったのは走者を出してか らのマウンドさばきだった。「走者を出しても、気持ちの切り替え ができた」。集中力は、みじんも衰えない。失策や安打で招いたピ ンチもしのいだ。終わってみれば無四球のほぼ満点の内容だ。

九五年のドラフト1位。先発候補に挙げられながらも一軍マウン ドは5試合目。「与えられたチャンスを、ミスミス拒否していたよ うだった」。今季も開幕は二軍から。「僕の課題は集中力。結局は 自分で克服していかないといけない」。見つけた答えは「初球から 思い切っていく。1球1球、一人一人が勝負」。それを実践したの が、この日のマウンドだった。

先発ローテション入りをほぼ手中にした万感の勝利にも、甘いマ スクは最後まで緩まない。「自信にもなった。でも(最高球速)1 47キロは満足していない。150キロはいきたい」。負けん気の 強さも満点だ。(下手)

◎セ・リーグ勝敗表(第9節・28日現在)

試 勝 敗 引  勝    
合 数 数 分  率  差 
1 中 日 43 26 17  0 .605  ― 
2 阪 神 42 24 18  0 .571 1.5 
3 ヤクル 41 20 21  0 .488 3.5 
3 広 島 41 20 21  0 .488 0.0 
5 横 浜 42 18 24  0 .429 2.5 
6 巨 人 39 16 23  0 .410 0.5 


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