広島―ヤクルト7回戦(広島4勝3敗、6時、山形、二万)
ヤクル013001010―6 広 島30311000×―8
●…広島は3本塁打などで8点を奪い、山内、沢崎のリレーでヤクルトに逆転勝ち。四月二十七日以来、勝率を5割に戻し、単独3位に上がった。
広島はリードを許した直後の三回、すぐに反撃した。一死後、木 村が投前にセーフティーバントを決め、ハッカミーの悪送球で二 進。前田の中前打で追い付いた。さらに江藤が1―0からチェンジ アップを左翼場外に運んで勝ち越した。四回は緒方、五回は町田が ともに適時二塁打を放ち、効率的に得点を重ねて差を広げた。
山内は、ペタジーニの2本を含め4本塁打を浴びるなど6失点。 不安定な内容だったが、大量点に支えられて3勝目。九回は沢崎が 締めくくった。(天野)
【写真説明】三回裏、広島一死一塁、江藤が左翼場外へ勝ち越しの11号2ラン放つ
六年ぶりの山形。その夜空に7本塁打が飛び交った。その数では 4本のヤクルトに軍配が上がったが、勝ったのは広島。8―6。得 点差以上の中身の濃さが、広島にあった。
打っては木村だ。三回、投前に転がしたセーフティーバントに拍 手を送りたい。狭い球場。一回、先制となるプロ初本塁打を放って いた。ぶんぶん振り回したいところで、出塁を狙った。内野安打と し、投手の悪送球を誘って二塁を陥れた。逆転された直後。前田の 同点打、江藤の勝ち越し2ランを引き出したナイスなプレーだっ た。
守っては緒方だ。二回、1点を返され二死一塁で、城石の痛烈な ライナーが右中間に飛んだ。抜ければ1点のケース。右寄りに守備 位置を変えていた緒方が、正面の打球にすり替えた。隠れた美技だ った。
投げては山内だ。二回にソロ、三回に2ランなどで逆転を許し た。打ち取ったと思った打球もあったはず。一発の怖さの中で、攻 めの投球を変えなかった。六、八回に本塁打を浴びたがいずれもソ ロ。無四球で、走者をためての一発をくい止めたのが大きかった。
一人、一人が勝利のために何をすべきかを考え、集中してプレー
している。その結果が、四月二十七日以来の勝率5割復帰となって
実った。白星でスタートした「六月反攻」が楽しみである。(時永
彰治)
<インさいどアウト>見えてきた本塁打王 江藤
山形の夜空を彩る大花火大会。両軍で計7発。メーンは無論、三 回の江藤の勝ち越し2ランだ。高く、大きな弧を描き、左翼場外に 消えていった。
4―4の一死一塁。ハッカミーの2球目のチェンジアップをたた いた。「詰まっていたが、その分切れなかった。うまく体が回転し た」という、江藤らしいひと振りだ。
ここ4試合で4本塁打と量産体制に入ってきたが、「たまたまだ よ」と謙そんするが、「球の真ん中から下をたたいてスピンをかけ る、本来の打撃が戻ってきた」と西田コーチ。確実に上向いている 証拠である。
それだけではない。ここ5試合で4盗塁。ここまで計6盗塁と昨 シーズンの7に近づいている。「僕はノーマークだからね」と言う が、積極的な姿勢の表れである。守りも同じだ。ピンチの場面、投 手の横には必ず江藤の姿がある。「若い投手が多いので、少しでも 気持ちを楽にさせてやりたい」。けがで不在の野村に代わる、 チームリーダーの自覚も十分だ。
この日も山内に「俺が打ってやるから頑張れ」と激励。有言実行 である。江藤の好きな暑い季節がやって来る。心身ともに充実してきた主砲。四年ぶりの本塁打王も、自然と視界に入ってこよう。 (下手)
◎セ・リーグ勝敗表(第10節・1日現在) 試 勝 敗 引 勝 合 数 数 分 率 差 1 中 日 46 27 19 0 .587 ― 2 阪 神 45 25 20 0 .556 1.5 3 広 島 44 22 22 0 .500 2.5 4 ヤクル 44 21 23 0 .477 1.0 5 巨 人 42 19 23 0 .452 1.0 6 横 浜 45 19 26 0 .422 1.5



