中日―広島10回戦(広島6勝4敗、6時、ナゴヤドーム、四万五 百)
カープ200010620―11 中 日000100000―1
●…広島打線が爆発。13安打11得点で快勝し、貯金1とした。
広島は一回一死一塁、前田が右翼へ先制2ラン。五回には緒方の ソロ本塁打で点差を広げた。七回は一死満塁から、木村が走者一掃 の三塁打を放つなど、打者十一人で5長短打を浴びせ一挙6点。八 回に緒方のこの試合2本目が飛び出すなど、最後まで打線の勢いは 衰えなかった。
先発の横山は四回にゴメスの中犠飛で1点を失ったが、五回まで 中日打線を無安打に抑える好投。最後まで力でねじ伏せ、完投で3 勝目を挙げた。
中日はわずか2安打と打線が沈黙。反撃の糸口すらつかめなかっ た。2回で8失点の二番手古池の乱調が大誤算だった。(下手)
【写真説明】【中日−広島】一回表、広島一死一塁、前田が先発武田(18)から右翼スタンドに先制6号2ランを放つ
あまりにも素晴らしい勝ちっぷりに、こんな言葉が弾んだ。「ス トレス快勝に赤ヘル野球」。なにせ、打線が13長短打の11得点の猛 攻を見せれば、先発の横山はたった2安打の完投。ベンチとしては 願ったり、かなったりの展開で9回を一気に駆け抜けた。
この流れの元は先制2ランの前田だろうが、一方で見落とせない のが闘争心をむき出しにして打者に挑み続けた横山である。この夜 の横山が並の状態でないと推察したのは、出足だった。フルカウン トから福留へのフォークボールがそれである。浅いカウントか、追 い込んでのことならともかく、ここでのフォークはよほどの裏付け がないとできない芸当である。ファウルの直後は148kの直球 で、見逃しの三振であった。
失策絡みで1失点した直後の二死三塁では、立浪をカウント2― 0から一気の勝負で中飛に仕留めてもいる。直球が主体とあって、 相手側がその球に狙いをつけてきたのは確かだが、大半が詰まり気 味で、打球の勢いに欠けていた。
ここは状態の良さと自信だろう。このカード7回戦(5月7日) で実に14三振を奪っている。これが力になったことはまぎれもない が、受ける西山も実につぼを心得ていた。自信のある投手と状態を 把握している捕手。これが胸のすく勝利への伏線であった。(中村忠雄)
乾いた打球音を残して「のろし」は上がった。一回に先制の2ラ ンを放った前田。初対戦の武田の出ばなをくじいた一発は、首位中 日を相手に演じた「快勝劇」の導火線でもあった。
一回一死一塁で打席へ。3球目、内角に入ってくるスライダーを 完ぺきにとらえると、打球は静まり返る右翼席で弾んだ。「(武田 とは)初めての対戦だから…。たまたまです」。言葉はいつも通り だったが、珍しく口調が弾んでいた。
追い討ちをかけるように、四回にも低めに落ちるスライダーを右 中間へ二塁打。生命線とも言えるスライダーを打ったことが、武田 に計り知れないショックを与えたのは間違いない。
五回に飛び出した緒方のソロもスライダー。六回で降板に追いや った時点で、勝負は決まっていた。試合後、達川監督も真っ先に 「前田の2ランが横山をリズムに乗せた。波に乗せたよ」と勝因に 挙げた。
この日の3安打を含め、六月に入っての4試合で16打数9安打の 6打点と絶好調だ。「僕は『ヒット』のランプが点けば、それでい いですから」。故障が多かった五月を乗り切って表情は明るい。こ の日の勝利で視界に入ってきた「竜の背中」。追い上げムードの核 となっているのは、前田のバットである。(加納)
◎セ・リーグ勝敗表(第10節・5日現在) 試 勝 敗 引 勝 合 数 数 分 率 差 1 中 日 49 28 21 0 .571 ― 2 阪 神 49 26 23 0 .531 2.0 3 広 島 47 24 23 0 .511 1.0 4 ヤクル 48 23 25 0 .479 1.5 5 横 浜 49 23 26 0 .469 0.5 6 巨 人 46 20 26 0 .435 1.5



