横山完投 竜に3差

'99/6/5

中日―広島10回戦(広島6勝4敗、6時、ナゴヤドーム、四万五 百)


カープ200010620―11
中 日000100000―1
▽勝 横山12試合3勝2敗
▽敗 武田9試合3勝3敗
▽本塁打 前田6号A(武田)緒方13号@(武田)14号@(古池)

●…広島打線が爆発。13安打11得点で快勝し、貯金1とした。

広島は一回一死一塁、前田が右翼へ先制2ラン。五回には緒方の ソロ本塁打で点差を広げた。七回は一死満塁から、木村が走者一掃 の三塁打を放つなど、打者十一人で5長短打を浴びせ一挙6点。八 回に緒方のこの試合2本目が飛び出すなど、最後まで打線の勢いは 衰えなかった。

先発の横山は四回にゴメスの中犠飛で1点を失ったが、五回まで 中日打線を無安打に抑える好投。最後まで力でねじ伏せ、完投で3 勝目を挙げた。

中日はわずか2安打と打線が沈黙。反撃の糸口すらつかめなかっ た。2回で8失点の二番手古池の乱調が大誤算だった。(下手)

【写真説明】【中日−広島】一回表、広島一死一塁、前田が先発武田(18)から右翼スタンドに先制6号2ランを放つ

▽球炎 猛攻 好投 ストレス”快勝”

あまりにも素晴らしい勝ちっぷりに、こんな言葉が弾んだ。「ス トレス快勝に赤ヘル野球」。なにせ、打線が13長短打の11得点の猛 攻を見せれば、先発の横山はたった2安打の完投。ベンチとしては 願ったり、かなったりの展開で9回を一気に駆け抜けた。

この流れの元は先制2ランの前田だろうが、一方で見落とせない のが闘争心をむき出しにして打者に挑み続けた横山である。この夜 の横山が並の状態でないと推察したのは、出足だった。フルカウン トから福留へのフォークボールがそれである。浅いカウントか、追 い込んでのことならともかく、ここでのフォークはよほどの裏付け がないとできない芸当である。ファウルの直後は148kの直球 で、見逃しの三振であった。

失策絡みで1失点した直後の二死三塁では、立浪をカウント2― 0から一気の勝負で中飛に仕留めてもいる。直球が主体とあって、 相手側がその球に狙いをつけてきたのは確かだが、大半が詰まり気 味で、打球の勢いに欠けていた。

ここは状態の良さと自信だろう。このカード7回戦(5月7日) で実に14三振を奪っている。これが力になったことはまぎれもない が、受ける西山も実につぼを心得ていた。自信のある投手と状態を 把握している捕手。これが胸のすく勝利への伏線であった。(中村忠雄)

<インさいどアウト>追い上げムードの核 前田

乾いた打球音を残して「のろし」は上がった。一回に先制の2ラ ンを放った前田。初対戦の武田の出ばなをくじいた一発は、首位中 日を相手に演じた「快勝劇」の導火線でもあった。

一回一死一塁で打席へ。3球目、内角に入ってくるスライダーを 完ぺきにとらえると、打球は静まり返る右翼席で弾んだ。「(武田 とは)初めての対戦だから…。たまたまです」。言葉はいつも通り だったが、珍しく口調が弾んでいた。

追い討ちをかけるように、四回にも低めに落ちるスライダーを右 中間へ二塁打。生命線とも言えるスライダーを打ったことが、武田 に計り知れないショックを与えたのは間違いない。

五回に飛び出した緒方のソロもスライダー。六回で降板に追いや った時点で、勝負は決まっていた。試合後、達川監督も真っ先に 「前田の2ランが横山をリズムに乗せた。波に乗せたよ」と勝因に 挙げた。

この日の3安打を含め、六月に入っての4試合で16打数9安打の 6打点と絶好調だ。「僕は『ヒット』のランプが点けば、それでい いですから」。故障が多かった五月を乗り切って表情は明るい。こ の日の勝利で視界に入ってきた「竜の背中」。追い上げムードの核 となっているのは、前田のバットである。(加納)

◎セ・リーグ勝敗表(第10節・5日現在)

試 勝 敗 引   勝   
合 数 数 分   率  差
1 中 日 49 28 21  0 .571  ―
2 阪 神 49 26 23  0 .531 2.0
3 広 島 47 24 23  0 .511 1.0
4 ヤクル 48 23 25  0 .479 1.5
5 横 浜 49 23 26  0 .469 0.5
6 巨 人 46 20 26  0 .435 1.5


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