広島―ヤクルト10回戦(広島6勝4敗、6時21分、広島、一万五 千)
ヤクル011100010―4 カープ10122100×―7
●…広島が連敗を2で止め、貯金を1に戻した。
2―3で迎えた四回、一死三塁から緒方の中前打でまず同点。さ らに二死二塁とし、前田の左前打で勝ち越した。中盤にも効果的に 加点し、試合を決めた。広島は一回に野村の中前適時打で先制した が、序盤はシーソーゲームの展開に。ヤクルトに二度リードを許し たものの、直後に追い付く粘りが、勝利に結びついたと言える。
先発の佐々岡は、高橋智の2発を含む、3本塁打を浴びるなど、 序盤は不安定。だが中盤以降は立ち直り、粘ってリーグ単独トップ の7勝目を挙げた。九回は沢崎が締めた。
ヤクルトは失策や走塁死など、要所でのミスが響き、借金3。 (下手)
【写真説明】右=ヤクルト打線にソロホームラン3本などで4点を奪われながらも8回を投げ、リーグトップの7勝目を上げた佐々岡
左=一回裏、広島二死一、二塁、野村が中前に先制打を放つ
確か「一粒で二度おいしい」といったコマーシャルがあったと記 憶しているが、この夜の広島ファンは、おいしさも二度に止まらな かったのではないか。中盤の入り口までは点を取ったり、取られた り。何だか子どもの鬼ごっこさながら、極めて目まぐるしい展開。 その中身にはプロとしての技がふんだんに盛り込まれてもいた。結 果は四回に抜け出した広島が一気に流れを懐に抱き込んで終わっ た。
勝利の理由の一つは、2勝を稼がれているハッカミーを中盤で落 としたところにあった。先陣を切ったのが野村。左腕ハ ッカミーは両サイドの低めにチェンジアップを軸に投げ分けるタイ プ。打者にとって厄介なのが内側に曲がったり、外側に流れたりす るチェンジアップと言われる。このような相手をつぶす早道は引っ 張ることなく、中堅中心に切り返すのが得策とされる。
野村は心得たもので、計算された打法でいきなり先制のセンター 返し。2打席目は左前へ。この一打が失策絡みで2点目につながっ ている。ここから制球の狂い出したハッカミーをしっかり捕らえて 緒方、前田がセンターを中心とした打撃で、相手を四回で「看板」 に追いやったのである。
味のあるベテラン野村の技を軸にして得た勝利。明日以降に
いっそうの興味がわく。(中村忠雄)
<インさいどアウト>野村、復活の猛打ショー
先発メンバーを告げるスコアボードに、観客席が沸いた。2試合 ぶりの「野村」と3試合ぶりの「前田」。そして、スタンドの期待 通りに、故障から復帰した二人が連敗ストップの「主役」だった。
ヤクルトの先発は、広島が今季2敗を喫しているハッカミー。一 回二死一、二塁で打席に立った野村が、外角の変化球を逆らわずに 中前に弾き返して先制。「センターにかえすことだけを心掛けた」 という一打が、難敵の出ばなをくじいた。
2―3とされた四回には、緒方の中前適時打ですぐさま同点。二 死二塁から、前田が高めの直球を技ありの打撃で左前に運んで逆転 した。この回でハッカミーをひきずり降ろすと、その後は西山、デ ィアスといった「わき役」も安打を連ねて試合を決めた。
あらためて主力の存在感の大きさを示しての快勝。3安打の猛打 賞で、今季初めてお立ち台に上った野村は言った。「木村や新井が 頑張っているし、負けてられないよ。今は自分を含めて故障者が多 いが、そろってきた時にはもう一段階上の新しいカープを見せられ る」
達川監督も「故障者が戻ってきて、久々の地元でいいゲームがで きた」と手ごたえを強調した。十五日からの阪神戦では江藤、町田 の復帰も濃厚。これからの戦いが、ますます楽しみになってきた。 (加納)
◎セ・リーグ勝敗表(第11節・11日現在) 試 勝 敗 引 勝 合 数 数 分 率 差 1 阪 神 53 28 25 0 .528 ― 1 中 日 53 28 25 0 .528 0.0 3 広 島 51 26 25 0 .510 1.0 4 巨 人 51 25 26 0 .490 1.0 5 ヤクル 53 25 28 0 .472 1.0 5 横 浜 53 25 28 0 .472 0.0



