広島―ヤクルト11回戦(広島7勝4敗、6時20分、広島、二万)
ヤクル003000000―3 カープ24012000×―9
●…打線が長短15安打と爆発した広島がヤクルトに連勝した。
一回一死一、三塁から町田の三ゴロの間に先制。さらにディアス の中前適時打で加点した。二回には前田、町田、ディアスの適時打 など5安打を集めて4点を奪った。単打をつないで主導権を握った 後は長打攻勢。四回には前田のソロ、五回には緒方、木村の連続二 塁打で2点を奪い、ヤクルトの石井一をKOした。
先発の横山は直球が走らず、本来の投球とはほど遠い内容。5回 まで9安打を許しながらも、三回にスミスに浴びた3ランに抑える 我慢のマウンドだった。六回からは玉木重、高橋建、ペルドモとつ ないで反撃を断った。横山は4勝目。
ヤクルトは先発石井一の乱調が誤算だった。(時永)
【写真説明】左=二回裏、広島二死満塁、ディアスの打球が右前に落ち、6―0とリードを広げる
右=一回表、ヤクルト二死二塁、古田の左前打で本塁を突いた真中が金本の好返球でタッチアウト。捕手西山
広島は打線がハナから弾んで、五回の終了時点で早くも安打が二 けたを数え、得点も二けたに届こうかといった勢い。相手はエース の石井一で、しかも5回でつぶしている。その過程には当然、花も 実もあった。
弾みの根は出足での守りと攻めにあった。その一番手に金本の美 技を挙げたい。いきなりの二死二塁で、古田の一打は三遊間を割っ た。打球の勢い、走者真中の脚力から判断して、先制点は間違いな いと思われた。ところが金本の本塁への返球は球に力があったばか りか、計ったかのように捕手西山のミットへ。失点を未然に防いで いる。
完投タイプの投手は立上がりに、すごく神経を使うと聞く。ここ でつまずくと自分のペースに引き込むのに時間がかかる。打たれた 横山は難を逃れ、石井一は気持ちをあおる絶好の機会を逸した。こ の差は少なくなかったろう。
さらに石井一の心理を揺さぶったのが、直後の緒方だった。二塁 後方にぽとりと落ちた安打は相手をいっそう嫌な思いに駆り立て、 揚げ句は暴投である。その1球は古田が左前方にこぼしたもので、 並の走者では進塁は難しかった。常に先の塁を狙う心構えがあった からこそで、暴投は緒方の好判断が引き出したと見る。
快勝は金
本、緒方のプレーを下敷きに、全員がスクラム組んだ結果であっ
た。(中村忠雄)
<インさいどアウト>仕事きっちり 光るわき役
ビッグ・レッドマシンの本領発揮だ。15安打で9得点。3安打の 緒方、3安打2打点の前田ら主軸以上に光ったのが、普段は「わき 役」に徹する、この男たちである。
まずはディアス。一回二死一、二塁で中前へ適時打。二回二死満 塁からは、詰まりながらもしぶとく右前へ2点適時打を運んだ。計 3打点をたたき出した。
八、九の両日の阪神戦では8打席無安打。広島に帰ってから志願 の早出特打ちをした。「構えてからスイングまでに、力が入りすぎ ていたので、リラックスする」のが狙いだった。必死の取り組みは 最高の結果で表れた。「結果が出て良かったよ。もちろん、明日 (13日)も特打ちはするよ」と満面の笑みだ。
続いては町田だ。背中を痛め、6試合ぶりの出場で「四番」に座 った。二回の左前適時打を含む2打点で四番の重責を果たした。 「打順は関係ない。走者を一人でもかえせるように、集中して臨ん だ」と汗をふいた。
決して、レギュラーの座が保証されているわけではない。そんな 男たちの殊勲。二人はくしくも同じ言葉を口にした。「試合に出 て、チームに貢献したい」。主役、わき役が入り交じり、日替わり ヒーローが出現する。首位が視界に入ってきた、チームの強みであ ろう。(下手)
◎セ・リーグ勝敗表(第11節・12日現在) 試 勝 敗 引 勝 合 数 数 分 率 差 1阪 神 54 29 25 0 .537 ― 1中 日 54 29 25 0 .537 0.0 3広 島 52 27 25 0 .519 1.0 4巨 人 52 25 27 0 .481 2.0 5ヤクル 54 25 29 0 .463 1.0 6横 浜 54 25 29 0 .463 0.0



