コイ好継投 踏ん張る

'99/6/16

広島―阪神12回戦(阪神8勝4敗、6時21分、広島、一万九千)


阪 神000010100―2 
カープ30000000X―3 
▽勝 玉木重19試合3勝 
▽セーブ 沢崎8試合1勝1敗5S   
▽敗 井川7試合1勝1敗
▽本塁打 町田5号(井川)

●…広島は一回に奪ったリードを小刻みな投手リレーで守り切っ た。阪神戦の連敗を6で止め、再び貯金を「1」とした。

広島の得点は一回だけ。四球と野村の二塁打で得た無死二、三塁 から、前田の右前2点適時打で先制。二死後、町田が左翼席上段に 特大の5号ソロを放ち、計3点を先行した。

先発の紀藤が一回に危険球で退場したものの、後を継いだ5投手 が阪神の反撃を2点に抑えた。三回から4イニングを投げた玉木重 が3勝目、九回を締めた沢崎が5試合連続の5セーブ目。3―2の 七回一死満塁に今季初登板し、ピンチをしのいだ遠藤の好投も光っ た。

阪神は先発井川の乱調が誤算。10安打、8四死球ながら14残塁の 拙攻も響いた。(加納)

【写真説明】七回表、一死満塁のピンチで今季初登板し、無失点で切り抜けた遠藤=上 一回裏、広島二死、左翼席上段に3−0とリードする5号ソロを放ち、スライリーに迎えられる町田

▽球炎 緊急事態 さい配きらり 

波乱の幕開けだった。一回、先発紀藤が危険球による退場。対阪 神6連敗中の広島が、連敗ストッパーとして満を持して登板させた 右腕。ある程度、試合を計算しての起用に違いない。その胸算用が いきなり崩壊した。しかし、ピンチをチャンスに変えるのだから広 島ベンチはすごい。

何しろ、大胆としか言いようのない継投だった。二回、3連続四 球で無死満塁のピンチを招いた山田喜を続投させた。結果は三振と 併殺。三回から投入した玉木重は4イニングのロングリリーフで、 結果は1失点。七回は連投となる新人の小山田を起用。1点を失 い、一死満塁で送り出したのが、この日山内と入れ替えで一軍に上 げたばかりの遠藤。結果は併殺。

ベンチはよく我慢したものだ。実績のある沢崎、小林幹を温存し て、ほとんど実績のない若手の投入。投手陣にとって、これからの 厳しい夏場をにらんでのことだろう。

前夜は山内を中継ぎに起用。続投させて試合を落としたばかり。 山内はいない。この夜は「若手育成の名を借りて、逃げ道、言い訳 を考えての選手起用」。そんな指摘を受けるリスクを承知のうえで のことだったと思う。最後は、真打ちの沢崎で逃げ切った。

結果オーライ。しかし、ベンチが勝負してもぎとった「1勝」で あることには確かである。(時永彰治)

▽初登板遠藤、絶体絶命のピンチを救う

「ピッチャー小山田に代わり、遠藤」。ファンはど肝を抜かれ た。しかし、この日一軍に昇格したばかりで、今季初登板の男が最 高の仕事をした。

1点リードの七回一死満塁。一打逆転の絶体絶命のピンチでマウ ンドへ。打者は、代打八木。いきなり2ボール。だが「押し出しな ど、悪い方へは考えなかった」という。144キロ、145キロで 2―2とすると、5球目も直球勝負。打球は遊前のゴロとなり、6 ―4―3の併殺に仕留めた。

八回一死後、今岡に二塁されたピンチも、この日3安打の坪井を 三振に切ってとるなど重責を果たした。先発紀藤の危険球退場で、 巡ってきたチャンス。「緊張もしたが、いけるように準備はしてい た」と1回2/3、26球の熱投を振り返った。

一九九七年のドラフト1位。一年目の昨季は2試合に登板しただ け。今季は五月十一日に一軍に昇格したが、1イニングも投げるこ となくファーム落ち。「二軍の試合で結果を出さないと、一軍へは 上がれない」。課題とする制球力を磨き、再び一軍切符を手 にし、期待にこたえた。

「いま興奮しています。でも、一度だけでは信頼は勝ち取れな い。次が大事なんです」。187センチの大器がいま、スタートライン に立った。(下手)

◎セ・リーグ勝敗表(第12節・16日現在)

試 勝 敗 引  勝    
合 数 数 分  率  差 
1 中 日 57 31 26  0  .544  ― 
2 阪 神 57 30 27  0  .526  1.0 
3 広 島 55 28 27  0  .509  1.0 
4 横 浜 57 28 29  0  .491  1.0 
5 巨 人 55 26 29  0  .473  1.0 
6 ヤクル 57 26 31  0  .456  1.0 


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