コイ怒とうの集中打

'99/6/20

広島―中日13回戦(広島8勝5敗、1時、盛岡、二万三千)


中 日000020000―2 
カープ00000500×―5 
▽勝 ペルドモ6試合1勝
▽S 沢崎9試合1勝1敗6S
▽敗 野口12試合5勝4敗

●…広島は六回に5本の長短打を連ねる見事な集中打で中日の先 発、野口を攻略。好継投で中日の反撃を断ち、逆転勝ちした。三番 手のペルドモは一昨年五月以来の勝ち星。

2点を追う六回の反撃は一死から。木村、野村の連打で一、二塁 とし、江藤が三遊間を破ってまず1点。町田が三塁手の横を抜く二 塁打を放ち、追いついた。ディアスは左前に運んで勝ち越し。代わ った中山から西山の右犠飛と暴投で、リードを広げた。

先発のミンチーは四回まで無走者の好投だったが、五回に先取点 を許した。ゴメスの二塁打を足場に、井上、中村の短長打で2点を 奪われた。主導権を握られかけたが、二番手の玉木重が六回無死三 塁をしのいで、流れを引き寄せた。ペルドモがうまくつなぎ、最後 は沢崎が締めくくった。(天野)

【写真説明】【広島−中日】2回を完ぺきに抑え、今季初勝利を挙げたペルドモ

▽球炎 野村のつなぎ 逆転演出

ミンチーが中盤の真ん中で2点を先行された際には正直、点差以 上の開きを感じた。相手の野口の状態がすこぶる良く、球の走り、 球配りともに申し分なかったからである。

その野口に対して、打線がにわかに活気づいたのが六回だった。 一死から何と5長短打。それ以前は散発の2安打にすぎなかったの だから、驚きも一層である。いったい何が理由でこれほどに弾みが ついたのか。

きっかけは木村と野村の連打にあった。右打席の木村が右へ、左 打席の野村は左へと、左腕崩しの基本を地でいった。ここから相手 バッテリーは、外側の球から内側へと配球の軸を変えている。江藤 以下がそこにつけ込んで、果敢に打って出た結果が左方向への連続 3長短打となっばかりか、KOへ追いやった。

逆転劇の殊勲者は数多いが、中でも野村だろう。2点差で、走者 が一人出れば色気の出やすい局面である。まして三番に座り、一発 も持ち合わせている野村としては、一気に同点の思いにかられても おかしくない。それをグイと飲み込んで江藤につなぐことを考え た。自分が踏み台になることで、同点から逆転への展望が大きく開 ける。いわば「二人で一人」。これが見事なまでに実った。いつも 結果のいいわけもないのだが、この姿勢はだれもが大切にしたいも のである。(中村忠雄)

▽〈インさいどアウト〉ディアス勝ち越し打

みちのくの青空に、次々と快音が響きわたった。0―2の六回に 今季初の5連打を重ね、一挙5点を奪っての逆転劇。まさに、チー ム全体の「集中力」が生んだつるべ打ちだった。

中日の先発・野口に五回まで2安打。六回の攻撃の前に、ベンチ で円陣を組んだ。「内角に入ってくるスライダーを見極めろ。引っ 張らずに逆方向を狙っていけ」。西田コーチの指示に、すぐさまナ インがこたえた。

一死から、前田の欠場で4試合ぶりに先発が回ってきた木村が先 陣を切った。外角のスライダーを指示通りに右前に落とすと、続く 野村も左前打で続く。一死一、二塁。「おいてきぼりにされたくな かった」という江藤、町田の適時打で同点。最後はディアスがスラ イダーを左前に運び、連打のトリを飾った。

十九日は5失策と守りが乱れて完敗。今季初の首位とりも遠のい た。この日は打線の核・前田もけがで欠いた。だが、「簡単に集中 力が切れないのが今の広島の特徴」(達川監督)。前日からの嫌な 流れを、六回の1イニングで断ち切った。

殊勲打のディアスも胸を張って言った。「前日の完敗? そんな のはすぐ忘れた。与えられた機会でベストを尽くすだけだよ」。主 役、わき役が入り混じっての快勝は、今後に弾みをつけそうだ。(加納) 

【写真説明】六回裏、広島一死二、三塁、ディアスが左前に勝ち越し打を放つ

◎セ・リーグ勝敗表(第12節終了・20日現在)

試 勝 敗 引 勝    
合 数 数 分 率  差 
1 中 日 60 33 27 0 .550  ― 
2 広 島 58 30 28 0 .517  2.0 
3 阪 神 60 30 30 0 .500  1.0 
3 巨 人 58 29 29 0 .500  0.0 
5 横 浜 60 29 31 0 .483  1.0 
6 ヤクル 60 27 33 0 .450  2.0 


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