広島―中日13回戦(広島8勝5敗、1時、盛岡、二万三千)
中 日000020000―2 カープ00000500×―5
●…広島は六回に5本の長短打を連ねる見事な集中打で中日の先 発、野口を攻略。好継投で中日の反撃を断ち、逆転勝ちした。三番 手のペルドモは一昨年五月以来の勝ち星。
2点を追う六回の反撃は一死から。木村、野村の連打で一、二塁 とし、江藤が三遊間を破ってまず1点。町田が三塁手の横を抜く二 塁打を放ち、追いついた。ディアスは左前に運んで勝ち越し。代わ った中山から西山の右犠飛と暴投で、リードを広げた。
先発のミンチーは四回まで無走者の好投だったが、五回に先取点 を許した。ゴメスの二塁打を足場に、井上、中村の短長打で2点を 奪われた。主導権を握られかけたが、二番手の玉木重が六回無死三 塁をしのいで、流れを引き寄せた。ペルドモがうまくつなぎ、最後 は沢崎が締めくくった。(天野)
【写真説明】【広島−中日】2回を完ぺきに抑え、今季初勝利を挙げたペルドモ
ミンチーが中盤の真ん中で2点を先行された際には正直、点差以 上の開きを感じた。相手の野口の状態がすこぶる良く、球の走り、 球配りともに申し分なかったからである。
その野口に対して、打線がにわかに活気づいたのが六回だった。 一死から何と5長短打。それ以前は散発の2安打にすぎなかったの だから、驚きも一層である。いったい何が理由でこれほどに弾みが ついたのか。
きっかけは木村と野村の連打にあった。右打席の木村が右へ、左 打席の野村は左へと、左腕崩しの基本を地でいった。ここから相手 バッテリーは、外側の球から内側へと配球の軸を変えている。江藤 以下がそこにつけ込んで、果敢に打って出た結果が左方向への連続 3長短打となっばかりか、KOへ追いやった。
逆転劇の殊勲者は数多いが、中でも野村だろう。2点差で、走者 が一人出れば色気の出やすい局面である。まして三番に座り、一発 も持ち合わせている野村としては、一気に同点の思いにかられても おかしくない。それをグイと飲み込んで江藤につなぐことを考え た。自分が踏み台になることで、同点から逆転への展望が大きく開 ける。いわば「二人で一人」。これが見事なまでに実った。いつも 結果のいいわけもないのだが、この姿勢はだれもが大切にしたいも のである。(中村忠雄)
みちのくの青空に、次々と快音が響きわたった。0―2の六回に 今季初の5連打を重ね、一挙5点を奪っての逆転劇。まさに、チー ム全体の「集中力」が生んだつるべ打ちだった。
中日の先発・野口に五回まで2安打。六回の攻撃の前に、ベンチ で円陣を組んだ。「内角に入ってくるスライダーを見極めろ。引っ 張らずに逆方向を狙っていけ」。西田コーチの指示に、すぐさまナ インがこたえた。
一死から、前田の欠場で4試合ぶりに先発が回ってきた木村が先 陣を切った。外角のスライダーを指示通りに右前に落とすと、続く 野村も左前打で続く。一死一、二塁。「おいてきぼりにされたくな かった」という江藤、町田の適時打で同点。最後はディアスがスラ イダーを左前に運び、連打のトリを飾った。
十九日は5失策と守りが乱れて完敗。今季初の首位とりも遠のい た。この日は打線の核・前田もけがで欠いた。だが、「簡単に集中 力が切れないのが今の広島の特徴」(達川監督)。前日からの嫌な 流れを、六回の1イニングで断ち切った。
殊勲打のディアスも胸を張って言った。「前日の完敗? そんな のはすぐ忘れた。与えられた機会でベストを尽くすだけだよ」。主 役、わき役が入り混じっての快勝は、今後に弾みをつけそうだ。(加納)
【写真説明】六回裏、広島一死二、三塁、ディアスが左前に勝ち越し打を放つ
◎セ・リーグ勝敗表(第12節終了・20日現在) 試 勝 敗 引 勝 合 数 数 分 率 差 1 中 日 60 33 27 0 .550 ― 2 広 島 58 30 28 0 .517 2.0 3 阪 神 60 30 30 0 .500 1.0 3 巨 人 58 29 29 0 .500 0.0 5 横 浜 60 29 31 0 .483 1.0 6 ヤクル 60 27 33 0 .450 2.0



