赤ヘルやっとヤク払い

'99/6/24

ヤクルト―広島14回戦(広島8勝6敗、6時21分、神宮、一万四 千)


カープ 104011000―7
ヤクルト100000300―4
▽勝 佐々岡12試合9勝1敗  
▽S 沢崎10試合1勝1敗7S 
▽敗 田畑11試合1勝5敗   
▽本塁打 前田10号@(田畑)緒方17号@(田畑)

●…広島は11安打で7点を奪う効率のいい攻めをみせ、ヤクルト に追い上げをかわして逃げ切った。一昨年七月から続いた神宮での 連敗は17でストップ。佐々岡は両リーグトップの9勝目を挙げた。

同点の三回、打線がつながった。先頭の緒方がバックスクリーン 右に打ち込んで勝ち越し。木村が右翼線二塁打で続き、前田の二直は敵失を誘って2点目。二死後、野村の二塁打などで満塁とし、 西山が中前に運んで2点を加えた。五回には野村の適時打で先発の 田畑を攻略した。

先発の佐々岡は毎回、走者を背負う苦しい投球。3つの併殺を奪 う粘り強さもみせたが、七回に3連打を浴びるなどして降板。ペル ドモ、玉木重、沢崎とつないで何とか反撃をかわした。(天野)

【写真説明】神宮球場での連敗を17でストップし、ベンチに引き揚げて来るナインを笑顔で迎える達川監督(中央)ら
(左)七回途中で降板したものの、4失点で9勝目を挙げた先発佐々岡

▽球炎 守りの怖さ 大切さ痛感

やれやれ。やっと勝てた。神宮で二年ぶりの勝利に歓声を上げる 左翼席の赤ヘルファン。マウンドに集まったナインの笑顔。そんな 光景を見ながらほっとする一方、守りの「大切さ」と「怖さ」を痛 感した試合だった。

活発だった打線。2本塁打など長打6本を含む11安打。しかも9 四球。毎回のように塁上をにぎわし、7点を奪った。投げても、佐 々岡が粘りの投球。打者の手元での球の伸びを欠いたが、本塁から センターへの強い風を考えてか、低めに丁寧にボールを集めた。

光った投打以上に見逃せないのが守り。二―四回、佐々岡が先頭 打者を出しながらいずれも併殺に仕留めた。バックとバッテリーの 見事な合作。何よりディアス、木村の落ち着いたプレーは、日々の 練習で培ったあうんの呼吸があったからこそだろう。

投攻守ががっちりかみ合い、六回を終わって大量6点のリード。 久々にまくらを高くして野球が見られる。勝利の瞬間を迎えられ る。正直、そう思った。その心のすきが、グラウンドに伝わるのだ から困る。

七回、前田が右前打をファンブルして二塁への進塁を許したのがき っかけで、あっという間に3点差。小刻みな継投で反撃を断ち、何 とか逃げ切った。冷や冷やの連敗ストップ劇を演じた赤ヘルナイン に言いたい。明日からも、よろしく。(時永彰治)

▽<インさいどアウト>トンネル脱出 確かな手ごたえ

守護神・沢崎が宮本をスライダーで三振に仕留め、ガッツポー ズ。マウンド上には自然と輪ができ、ベンチ前では選手、首脳陣総 出でナインとハイタッチ。一九九七年七月九日以来、神宮球場で味 わう美酒である。広島が長い、長いトンネルからようやく抜けた。

ベンチ前には塩が盛られ、一回、先頭打者の緒方はホームベース 付近に塩をまいた。1―1の三回、その緒方が勝ち越しソロで口火 を切った。

「2試合分ぐらいに感じた長い試合だったね。試合終了の瞬間は 疲れが出たよ」と汗をふく。「後半、追加点を奪えず、ピンチもあ ったが、みんなで乗り切った。これで神宮で変な意識を持つことは ないね」と表情を緩めた。

三回に貴重な追加点となる2点適時打を放ち、守っても佐々岡、 玉木重ら4投手を好リードした西山。「気持ちだけで打った。勝っ て良かったよ」とほっとした表情を浮かべた。

「エトー」「マエダ」…。スタンドのファンは、フェンス際のグ ラウンドを通って引き揚げる一人ひとりの選手の名をコール。敵地 とは思えない大歓声に包まれた。「大げさかもしれないが、優勝決 定戦のようだった。ここまでの31勝のうち、一番の喜びだ」。達川 監督にとっても喜びはひとしおだった。さらにこう付け加えた。 「こういう試合を勝つと、力がついてくるんだ」。確かな手ごたえ もつかんだ1勝だった。(下手)

◎セ・リーグ勝敗表(第13節・24日現在)

試 勝 敗 引  勝    
合 数 数 分  率 差 
1 中 日 62 34 28 0 .548  ― 
2 広 島 60 31 29 0 .517  2.0 
3 阪 神 62 31 31 0 .500  1.0 
3 巨 人 60 30 30 0 .500  0.0 
5 横 浜 62 30 32 0 .484  1.0 
6 ヤクル 62 28 34 0 .452  2.0 


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