巨人―広島13回戦(巨人8勝5敗、6時、東京ドーム、五万五 千)
カープ000010000―1 巨 人01010113×―7
●…元気のない広島は、巨人に4本塁打などで7点を奪われ、打 線も1点に抑えられて完敗。六年ぶりの10連敗で、最下位に落ち た。
先発の紀藤は、高橋に2本のソロ本塁打を浴びた。二回は直球を 右中間に打ち込まれ、四回は右翼三階席に運ばれた。六回は下位打 線に3連続長短打を許して3点目を失い、降板。ストライクを取り にいく球を狙われただけに、配球に工夫がほしかった。終盤も松井 の本塁打などでリードを広げられた。
打線は巨人の6投手を打ち込めず4安打。得点は五回二死満塁 で、ホセから緒方が押し出し四球を選んだ1点だけ。1点差の六回 一死一、二塁で二塁走者の江藤がけん制死したのが痛かった。 (天野)
【写真説明】六回表、広島一死一、二塁、打者町田のとき、二塁走者江藤がけん制に刺されてチャンスをつぶす
広島の攻めだけは「淡きこと水のごとし」といった君子の交わり みたいになってもらっては困るのだが、結果からすると何とも淡泊 だった。無論、勝機がなかった訳ではない。試合の流れ を懐に入れる好機は二度あった。
まずは五回である。安打と2死球で無死満塁とした。相手のホセ は突然、制球を乱した。勝利資格を得る寸前というところに一つの 根があったのだろう。広島は打線が下位に回り二死を数えたが、緒 方の四球で1点差。直後に左腕の岡島が救援した。制球に難のある 岡島とくれば、野村にも四球の可能性があったが、結果は意に反し ての三振だった。ここで惜しまれたのがカウント1―2後のボール 球を振ったことだった。フルカウントまで持ち込んでいるので、一 層「1球」の重さが伝わってくる。
一死一、二塁の六回には、打席が町田の際に、二塁走者の江藤が けん制球に刺された。マウンドの三沢は救援直後で、久しぶ りの登板も絡んで不安定だった。ここで流れは完全に断ち切られ た。
「地獄、極楽、紙一重」と言う。広島は地獄の側に回されたが、
これも元を手繰れば連敗による焦りや気負いだろう。広島の特長で
ある強力打線がこんな形を続けては、それこそ、どこまで続くぬか
るみぞ、といったあんばいにもなりかねない。(中村忠雄)
<インさいどアウト>6年ぶりの10連敗
トンネルの出口はどこにあるのか。一九九三(平成五)年以来と なる10連敗。とうとう最下位に転落した。
六月二十四日のヤクルト戦、神宮球場での連敗を17で止めて以 来、味わっていない勝利の美酒。焦りか。重圧か。「らしく」ない プレーが続いた。
象徴的だったのが六回。一死一、二塁で打席は町田。カウント2 ―3からファウルで3球粘った。その時だ。三沢の意表をつくけん 制に、二塁走者江藤がタッチアウト。「僕の不注意。(次の塁へ行 こうとする)焦り? 確かにあったかもしれない」。江藤はうつむ きながら振り返った。
押し出しで1点差に詰め寄った直後の五回二死満塁。野村はカウ ント1―2からの巨人・岡島の4球目、高めのボール球に 手を出した。最後は空振り三振。同点、逆転機に冷静さを欠いたプ レーを露呈してしまった。
「気迫が大事? 一生懸命やっているんだが…。表現すればそう いうことだろう」と達川監督。選手会長の緒方はナインの心情を代 弁する。「言い訳かもしれないが、みんな一生懸命やっている。明日からも一球一球、 一本一本に集中してやっていくしかない」と。ナインの連敗脱出へ の意気込みはひしひしと伝わるが、空回りしているのが現状だ。 (下手)
◎セ・リーグ勝敗表(第15節・9日現在) 試 勝 敗 引 勝 合 数 数 分 率 差 1 中 日 72 42 30 0 .583 ― 2 巨 人 71 37 34 0 .521 4.5 3 阪 神 73 37 36 0 .507 1.0 4 横 浜 72 36 36 0 .500 0.5 5 ヤクル 72 32 40 0 .444 4.0 6 広 島 70 31 39 0 .443 0.0



