投打に空回り 最下位転落

'99/7/9

巨人―広島13回戦(巨人8勝5敗、6時、東京ドーム、五万五 千)


カープ000010000―1 
巨 人01010113×―7 
▽勝 三沢16試合4勝2敗
▽敗 紀藤17試合3勝2敗
▽本塁打 高橋21号@(紀藤)22号@(紀藤)松井24号@(ペルド モ)マルティネス6号A(小林幹)

●…元気のない広島は、巨人に4本塁打などで7点を奪われ、打 線も1点に抑えられて完敗。六年ぶりの10連敗で、最下位に落ち た。

先発の紀藤は、高橋に2本のソロ本塁打を浴びた。二回は直球を 右中間に打ち込まれ、四回は右翼三階席に運ばれた。六回は下位打 線に3連続長短打を許して3点目を失い、降板。ストライクを取り にいく球を狙われただけに、配球に工夫がほしかった。終盤も松井 の本塁打などでリードを広げられた。

打線は巨人の6投手を打ち込めず4安打。得点は五回二死満塁 で、ホセから緒方が押し出し四球を選んだ1点だけ。1点差の六回 一死一、二塁で二塁走者の江藤がけん制死したのが痛かった。   (天野)

【写真説明】六回表、広島一死一、二塁、打者町田のとき、二塁走者江藤がけん制に刺されてチャンスをつぶす

▽球炎 焦り・気負いで地獄

広島の攻めだけは「淡きこと水のごとし」といった君子の交わり みたいになってもらっては困るのだが、結果からすると何とも淡泊 だった。無論、勝機がなかった訳ではない。試合の流れ を懐に入れる好機は二度あった。

まずは五回である。安打と2死球で無死満塁とした。相手のホセ は突然、制球を乱した。勝利資格を得る寸前というところに一つの 根があったのだろう。広島は打線が下位に回り二死を数えたが、緒 方の四球で1点差。直後に左腕の岡島が救援した。制球に難のある 岡島とくれば、野村にも四球の可能性があったが、結果は意に反し ての三振だった。ここで惜しまれたのがカウント1―2後のボール 球を振ったことだった。フルカウントまで持ち込んでいるので、一 層「1球」の重さが伝わってくる。

一死一、二塁の六回には、打席が町田の際に、二塁走者の江藤が けん制球に刺された。マウンドの三沢は救援直後で、久しぶ りの登板も絡んで不安定だった。ここで流れは完全に断ち切られ た。

「地獄、極楽、紙一重」と言う。広島は地獄の側に回されたが、 これも元を手繰れば連敗による焦りや気負いだろう。広島の特長で ある強力打線がこんな形を続けては、それこそ、どこまで続くぬか るみぞ、といったあんばいにもなりかねない。(中村忠雄)

<インさいどアウト>6年ぶりの10連敗

トンネルの出口はどこにあるのか。一九九三(平成五)年以来と なる10連敗。とうとう最下位に転落した。

六月二十四日のヤクルト戦、神宮球場での連敗を17で止めて以 来、味わっていない勝利の美酒。焦りか。重圧か。「らしく」ない プレーが続いた。

象徴的だったのが六回。一死一、二塁で打席は町田。カウント2 ―3からファウルで3球粘った。その時だ。三沢の意表をつくけん 制に、二塁走者江藤がタッチアウト。「僕の不注意。(次の塁へ行 こうとする)焦り? 確かにあったかもしれない」。江藤はうつむ きながら振り返った。

押し出しで1点差に詰め寄った直後の五回二死満塁。野村はカウ ント1―2からの巨人・岡島の4球目、高めのボール球に 手を出した。最後は空振り三振。同点、逆転機に冷静さを欠いたプ レーを露呈してしまった。

「気迫が大事? 一生懸命やっているんだが…。表現すればそう いうことだろう」と達川監督。選手会長の緒方はナインの心情を代 弁する。「言い訳かもしれないが、みんな一生懸命やっている。明日からも一球一球、 一本一本に集中してやっていくしかない」と。ナインの連敗脱出へ の意気込みはひしひしと伝わるが、空回りしているのが現状だ。 (下手)

◎セ・リーグ勝敗表(第15節・9日現在)

試 勝 敗 引   勝    
合 数 数 分   率  差 
1 中 日 72 42 30  0 .583  ―   
2 巨 人 71 37 34  0 .521 4.5 
3 阪 神 73 37 36  0 .507 1.0 
4 横 浜 72 36 36  0 .500 0.5 
5 ヤクル 72 32 40  0 .444 4.0 
6 広 島 70 31 39  0 .443 0.0 


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