巨人―広島14回戦(巨人9勝5敗、6時、東京ドーム、五万五 千)
カープ010020000―3 巨 人10420050×―12
●…流れを引き寄せられなかった広島は40敗目。11連敗となっ た。
投手陣はぴりっとしなかった。1―1の三回、先発のミンチー は、2四球などから一死満塁とされ、マルティネスに左翼ポール直 撃の満塁本塁打を浴びた。初球の直球が甘く入ったところを狙われ た。四回は松井に2点適時打を打たれ、4回7失点で降板。七回に は二番手黒田が石井に3ランを浴びるなど、5点を加えられ、計12 失点。
打線は1点を追う二回無死一、二塁、ペルドモの右翼線二塁打で 同点。1―7の五回には3連打で2点を返したが、反撃はこれま で。巨人を上回る13安打を放ったものの、残塁13と拙攻が響いた。
巨人は広島戦4連勝。(下手)
【写真説明】(左)三回裏、巨人一死満塁、マルティネス(手前)に左ポール直撃の満塁本塁打を浴び、スコアボードを見つめるミンチー
(右)五回表、広島無死、この試合3本目の安打を左前に放ち、プロ入り初の猛打賞を達成した東出
●…連敗の中で明るい材料は、初の猛打賞を記録したルーキー東 出。「思い切ってやった結果です」。負けただけに、口調はもうひ とつ弾まなかった。
相手は現役最多の172勝の斎藤雅。第1打席でスライダーをう まく捕らえ、右翼線に二塁打を放つと続く2打席は逆らわずに中 前、左前に弾き返した。「打ち分けたというより、いろんな方向に 飛んだだけです」と、謙そんした。
8試合ぶりの先発。西田コーチから「結果を考えずに思い切って いけ、と言われてリラックスできました」と振り返った。自慢の守 りも無難にこなしてフル出場したが、「後の2打席が…」。凡打し た第4、5打席をしきりに悔やんでいた。
前半の五回を終わった時点で広島は10安打、相手側は6本であ る。数字からすると展開は広島に有利と錯覚しそうだが、逆に4点 も引き離されている。なぜか、絵解きは簡単だ。両チームの三、四 番の差、それである。
ここまで相手側は三、四番の松井、マルティネスで3長短打の1 四球を得て、7得点のすべてを奪っている。ミンチーの内容も悪か った。投手の斎藤雅に連続の2四球があれば、果敢に打って出るマ ルティネスに満塁で、初球に甘い直球を投げて一発を浴びている。 大量失点の裏には、そうしたものが絡んでいた。
逆に広島の三、四番打者は5回で降板した斎藤雅と三度手合わせ したが、結果は無安打の1四球である。いずれも走者を置いての打 席だった。ここで二人につながりがあったら、流れの行方は分から なかった。
斎藤雅の状態はさしたることもなかった。現に甘い球もあった。 なのに差し込まれたり、ファウルにしたりとさっぱり。主軸とあっ て、「ここは自分が」の気負いが呼吸の狂いにつながったのか。ベ ンチがカンフル剤として注ぎ込んだ田村、ペルドモ、新人の東出で 6安打。だから一層ベンチの思いも募ったことだろう。主軸に活気 があるか、ないかでチームの弾みは変わる。以後の広島は敗戦の道 を一直線。ファンは今夜もまた、悲しい酒である。(中村忠雄)
◎セ・リーグ勝敗表(第15節・10日現在) 試 勝 敗 引 勝 合 数 数 分 率 差 1中 日 73 43 30 0 .589 ― 2巨 人 72 38 34 0 .528 4.5 3阪 神 74 37 37 0 .500 2.0 3横 浜 72 36 36 0 .500 0.0 5ヤクル 72 32 40 0 .444 4.0 6広 島 71 31 40 0 .437 0.5



