中日―広島14回戦(広島8勝6敗、6時20分、ナゴヤドーム、三 万六千)
カープ100000200―3 中 日00100012×―4
●…広島は1点リードの八回、先発の佐々岡が短長打と敬遠の四 球で満塁とした二死後、立浪の左前2点適時打で逆転負け。13連敗 を喫した。
先手は広島だった。一回に先発の川上から緒方の二塁打などで一 死三塁とし、前田の犠飛で1点を先行した。同点の七回には野村四 球の一死から町田が左へ2ランを放って勝ち越した。
佐々岡は三回、福留に右へ同点の一発を浴びたが、中盤までは見 事な配球でしのいだ。しかし、七回に短長打で一死二、三塁と追わ れ、犠飛で1点差とされ、八回に逆転という悲しい結果になった。
広島で惜しまれたのは四回の一死満塁の好機を併殺打で落とした ことだった。
中日は8連勝。(中村忠)
【写真説明】(写真上)1点を追う九回表の攻撃を見つめる達川監督(中央)
(写真下)八回裏、中日二死満塁、佐々岡(18)が立浪に左前打され、三塁走者に続き、李(8)が生還、逆転される。捕手西山
「やっと止まる」「やっと勝てる」。そう思った。11試合ぶりの 先制。佐々岡が力投。バックも好守を見せた。町田が幻の本塁打以 来となる正真正銘の2ラン。それでも勝てない。勝負の世界は厳し い、としか言いようがない。
いい試合だった。中でも光ったのが背番号7の野村だ。ラッキー 7の七回、四球を選んで出塁。続く、七番の町田が7球目を左翼席 へ運んだ。勝ち越し2ラン。前の打席、四回一死満塁で併殺打の町 田に汚名返上のおぜん立てをした。
その野村は右股(こ)関節を痛め、全力で走れない状態が続いている。 体調が万全でない中で二回、一塁フェンスにぶつかりながら好捕。 五回もファウルフライを背走しながらスライディングキャッチ。気 力、体力を振り絞ったぎりぎりのプレーを連発した。ナインも必死 でボールを追った。勝利を信じて。
結果はあとアウト4つの八回二死から、痛恨の逆転負け。広島は 球団ワーストタイの13連敗。くよくよしても仕方ない。勝つにはど うするか、を考えたい。
ベンチは決断すべき時期に来ているのではないか。野村をはじめ 本来のプレーができない選手は、主力でも思い切って一軍から外し てしっかりと体の手入れをさせたい。後半戦開始まで、球宴を挟ん で二週間は休める。このままでは連敗が止まっても、明日への展望 が開けない。(時永彰治)
うつむくナインの背に、重い「現実」がのしかかっていた。球団 が創設した一九五〇年以来の13連敗、ついにチームワースト記録に 並んだ。「選手はようやっとる。1試合を勝つのは難しいというこ とです」。まさかの逆転負けに、達川監督は無念さをにじませた。
監督が「すべてを託した」というエース佐々岡が、序盤から力 投。七回には町田の2ランで3―1と勝ち越した。「今日こそは勝 てる」。ベンチは、連敗中で最高といっていいほどの盛り上がりだ った。
だが、八回に落とし穴が待っていた。表の攻撃の一死一、二塁、 江藤の投直で一塁走者の森笠が飛び出して併殺。達川監督が「痛か った。あれで流れが変わってしまった」と唯一、悔やんだミスだっ た。その裏に佐々岡が2点を奪われ、逆転を許す。これが目に見え ないプレッシャーなのか―。久々の勝ちパターンは、あっという間 に暗転した。
この日は達川監督の四十四回目の誕生日。記念すべき日が、苦い 苦い記憶にすりかわった。「どうすれば(連敗から)脱出できるの か。ホテルに帰って考えるしかない」。就任一年目の青年監督に は、非情すぎる誕生日だった。
球団創設五十年目に直面した苦境。だが、選手会長の緒方は力強く言 った。「気持ちを切り替えてやるしかない。一日遅れになるけど明 日、監督に白星をプレゼントすればいい」。この言葉を、信じた い。(加納)
◎セ・リーグ勝敗表(第16節・13日現在) 試 勝 敗 引 勝 合 数 数 分 率 差 1 中 日 75 45 30 0 .600 ― 2 巨 人 73 39 34 0 .534 5.0 3 横 浜 74 38 36 0 .514 1.5 4 阪 神 76 37 39 0 .487 2.0 5 ヤクル 73 32 41 0 .438 3.5 6 広 島 73 31 42 0 .425 1.0



