こんな赤ヘル見たかった 紀藤完投 ディアス5安打

'99/7/15

中日―広島16回戦(広島10勝6敗、6時20分、ナゴヤドーム、三 万五千五百)


カープ150101001―9 
中 日000000100―1 
▽勝 紀藤18試合4勝2敗
▽敗 今中5試合1敗
▽本塁打 野村4号B(今中)江藤15号@(落合)

●…広島は14長短打の9点と打線が弾んだ。球威に欠ける今中を 出足から積極的に攻め、2回でKOした。一回の二死一、三塁から 金本の左越え二塁打で1点を先行。二回には2安打と死球の一死満 塁でディアスが左へ2点二塁打。直後に野村が右へ3ランを放ち、 一挙に5点とした。さらに四回に1点を加えると、後半にも江藤の 一発などで追加点を奪い、一方的に押した。

先発の紀藤は球に力があった。打者の懐を大胆に攻めもした。6 回をゴメスの1安打で通過した後の七回、安打と四球などで一死 二、三塁のピンチを招き、久慈の適時打で1点を失った。直後の二 死満塁をしのぎ、完投で4勝目を挙げた。

中日は今中の不調がこたえた。(中村忠)

【写真説明】写真左は中日打線を4安打、1点に抑え、完投で4勝目を上げた紀藤
写真右は八回表、広島二死、左前打したディアスは、この試合5打数5安打

▽球炎 連敗の重圧からの解放

ボクシングで言えば、ヘビー級のKOパンチだろうか。二回に3 ランを放った野村だ。体調不十分な中での一発。さすがとしか言い ようがない。六月二十日の中日13回戦(盛岡)以来の1イニング5 得点で、二回を終わって6―0。連敗中、嫌というほど味わわされ たのとは正反対の展開に目を白黒、である。

連敗の重圧から解き放たれるとこうも違うのか。わずか五日前の 巨人戦(10日・東京ドーム)で13安打しながら3点しか奪えなかっ た打線が、14安打の9点。何しろ、緒方、ディアス、野村の一―三 番が計9安打の7打点。今季初先発の今中の状態が悪すぎて湿って いた打線に弾みがついたとはいえ、どうなってるの、である。

野手の最年長・野村に刺激されたわけでもないだろうが、投手の 最年長・紀藤は抜群だった。一塁ベースカバーのミスはあったが、 絶好調時の踊るようなマウンドさばきで完投勝ち。これで4勝。今 年は違うな、である。

大活躍した投打のベテランの陰で見逃せないのが、主軸以外の選 手のプレー。5打数5安打のディアス、二回の大量点の口火となる 中前打を放った新井、途中出場で安打と二盗の東出。これはうかう かできないと思ったのか、4打席凡退の江藤が九回にファンの陣取 る左中間席へ仕上げのソロ。こんな快勝劇はこれから何度でも見た い、である。(時永彰治

▽インさいどアウト 「チャンス逃さぬ」攻守にキラリ

たまったうっぷんのすべてが、バットに凝縮された。「うれし い。チャンスを絶対にものにするつもりだったんだ」。5試合ぶり の先発で5打数5安打、3打点の大活躍。広島の久しぶりの快勝を 演出したディアスは厚い胸を張った。

一回無死一塁から中前打を放って先制の好機をつくると、二回に は一死満塁で左越えに2点二塁打。実に二十五日ぶりの打点を挙 げ、「カーブに、うまく体をためて打てた」。勢いは止まらない。 四回は内角の難しい変化球を強振、三塁線を破る適時二塁打。続く 2打席も右、左にきれいに打ち分けた。

再三の好守も光った。「守備が自分本来の仕事。持ち味を披露で きて良かった」。三遊間の打球を、華麗なジャンピングスローで一 塁へ―。ディアスらしさが、ダイヤモンド一面にちりばめられた。

胸に期するものはあった。六月半ばからスランプに陥り、打率は 急降下。連敗が始まった後も打てず、出番は減った。連敗が止まっ た十四日は、ベンチを温めた。「やるべきことをやっていればチャ ンスは来る」。黙々と若手にまじって続けた早出練習が、この一戦 で実った。

「まだシーズン中。最終的にいい結果を残せばいいんだ」。ディ アスは自分自身にも、チームにも確かな「上昇気流」を感じている はずだ。(加納)

◎セ・リーグ勝敗表(第16節・15日現在)

試 勝 敗 引  勝    
合 数 数 分  率  差 
1 中 日 77 45 32  0 .584  −    
2 巨 人 75 40 35  0 .533  4.0 
3 横 浜 76 39 37  0 .513  1.5 
4 阪 神 78 38 40  0 .487  2.0 
5 広 島 75 33 42  0 .440  3.5 
5 ヤクル 75 33 42  0 .440  0.0 


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