中日―広島16回戦(広島10勝6敗、6時20分、ナゴヤドーム、三 万五千五百)
カープ150101001―9 中 日000000100―1
●…広島は14長短打の9点と打線が弾んだ。球威に欠ける今中を 出足から積極的に攻め、2回でKOした。一回の二死一、三塁から 金本の左越え二塁打で1点を先行。二回には2安打と死球の一死満 塁でディアスが左へ2点二塁打。直後に野村が右へ3ランを放ち、 一挙に5点とした。さらに四回に1点を加えると、後半にも江藤の 一発などで追加点を奪い、一方的に押した。
先発の紀藤は球に力があった。打者の懐を大胆に攻めもした。6 回をゴメスの1安打で通過した後の七回、安打と四球などで一死 二、三塁のピンチを招き、久慈の適時打で1点を失った。直後の二 死満塁をしのぎ、完投で4勝目を挙げた。
中日は今中の不調がこたえた。(中村忠)
【写真説明】写真左は中日打線を4安打、1点に抑え、完投で4勝目を上げた紀藤
写真右は八回表、広島二死、左前打したディアスは、この試合5打数5安打
ボクシングで言えば、ヘビー級のKOパンチだろうか。二回に3 ランを放った野村だ。体調不十分な中での一発。さすがとしか言い ようがない。六月二十日の中日13回戦(盛岡)以来の1イニング5 得点で、二回を終わって6―0。連敗中、嫌というほど味わわされ たのとは正反対の展開に目を白黒、である。
連敗の重圧から解き放たれるとこうも違うのか。わずか五日前の 巨人戦(10日・東京ドーム)で13安打しながら3点しか奪えなかっ た打線が、14安打の9点。何しろ、緒方、ディアス、野村の一―三 番が計9安打の7打点。今季初先発の今中の状態が悪すぎて湿って いた打線に弾みがついたとはいえ、どうなってるの、である。
野手の最年長・野村に刺激されたわけでもないだろうが、投手の 最年長・紀藤は抜群だった。一塁ベースカバーのミスはあったが、 絶好調時の踊るようなマウンドさばきで完投勝ち。これで4勝。今 年は違うな、である。
大活躍した投打のベテランの陰で見逃せないのが、主軸以外の選 手のプレー。5打数5安打のディアス、二回の大量点の口火となる 中前打を放った新井、途中出場で安打と二盗の東出。これはうかう かできないと思ったのか、4打席凡退の江藤が九回にファンの陣取 る左中間席へ仕上げのソロ。こんな快勝劇はこれから何度でも見た い、である。(時永彰治)
たまったうっぷんのすべてが、バットに凝縮された。「うれし い。チャンスを絶対にものにするつもりだったんだ」。5試合ぶり の先発で5打数5安打、3打点の大活躍。広島の久しぶりの快勝を 演出したディアスは厚い胸を張った。
一回無死一塁から中前打を放って先制の好機をつくると、二回に は一死満塁で左越えに2点二塁打。実に二十五日ぶりの打点を挙 げ、「カーブに、うまく体をためて打てた」。勢いは止まらない。 四回は内角の難しい変化球を強振、三塁線を破る適時二塁打。続く 2打席も右、左にきれいに打ち分けた。
再三の好守も光った。「守備が自分本来の仕事。持ち味を披露で きて良かった」。三遊間の打球を、華麗なジャンピングスローで一 塁へ―。ディアスらしさが、ダイヤモンド一面にちりばめられた。
胸に期するものはあった。六月半ばからスランプに陥り、打率は 急降下。連敗が始まった後も打てず、出番は減った。連敗が止まっ た十四日は、ベンチを温めた。「やるべきことをやっていればチャ ンスは来る」。黙々と若手にまじって続けた早出練習が、この一戦 で実った。
「まだシーズン中。最終的にいい結果を残せばいいんだ」。ディ アスは自分自身にも、チームにも確かな「上昇気流」を感じている はずだ。(加納)
◎セ・リーグ勝敗表(第16節・15日現在) 試 勝 敗 引 勝 合 数 数 分 率 差 1 中 日 77 45 32 0 .584 − 2 巨 人 75 40 35 0 .533 4.0 3 横 浜 76 39 37 0 .513 1.5 4 阪 神 78 38 40 0 .487 2.0 5 広 島 75 33 42 0 .440 3.5 5 ヤクル 75 33 42 0 .440 0.0



