コイ連敗を再脱出

'99/7/21

阪神―広島18回戦(阪神12勝6敗、6時、甲子園、三万一千)


カープ0010000001―2
阪 神0001000000―1
(延長十回)      
▽勝 紀藤19試合5勝2敗
▽S 沢崎13試合1勝1敗9S
▽敗 福原37試合7勝6敗2S
▽本塁打 緒方22号@(福原)

●…1―1の延長十回、広島は先頭の緒方が左翼席に決勝の22号 ソロを運び、接戦にけりをつけた。広島の連敗は4でストップ。

序盤から紀藤、中込の緊迫した投手戦となった。広島は三回、一 死から緒方が左前打で出塁。続く東出の右中間二塁打で先制した。

紀藤は変化球をコーナーに散らす巧みな投球。四回無死一、三塁 から併殺の間に1点を失ったが、その後も阪神打線に付け入るすき を与えなかった。勝ち越した十回は、代わった沢崎が二死一、三塁 のピンチをしのぎ、逃げ切った。紀藤は5勝目。対阪神戦の連敗も 4で止まった。

阪神は細かい継投を見せたが、三番手福原が手痛い一発を浴び た。(加納)

▽球炎 非情に徹し総力戦演出

達川監督が非情な指揮官に変身した。そう思ったのは球炎子だけ だろうか。

延長十回の攻めだった。先頭緒方のソロで待望の勝ち越し点を奪 い、続く東出が左前打で出塁。阪神が左の遠山に代えると、前田に 代打木村を送った。これまで見せたことのない思い切ったさい配だ った。

前田にバントをさせたことはあった。しかし、チームで一番の打 率を残している打者。これまでだったら、そのまま打たせていただ ろう。しかし、この夜は違った。木村に送りバントを命じ、もう1 点を取りにいった。連敗が続く中、1点の重みを肌で感じてきたか らに違いない。

追加点を奪えなかったものの、チームの勝利を優先する監督の姿 勢はナインに伝わったはずだ。その裏、9回を1失点に抑えてきた 紀藤に代え、新ストッパー・沢崎をマウンドに送った。チームで勝 利をもぎ取る。監督の強い意志の表れでもあったろう。

チームとして戦う。ベンチの姿勢は1点リードの四回の守備でも 見せた。無死一、三塁で前進守備でなく、1点覚悟で併殺プレーを 狙う守備体形を取った。迷う場面だったが、注文通りの併殺でピン チの拡大を防いだのも最後で生きた。

ベンチとナインが思いを一つにしたプレーで連敗を止めた。この 夜の勝利はこれからの試合につながる。そう思いたい。(時永 彰治

【写真説明】9回を投げて阪神打線を1失点に抑え、5勝目を挙げた紀藤(写真左)

十回表広島無死、先頭の緒方が初球を左翼スタンドに勝ち越しのソロ本塁打を放つ(写真右)

▽<インさいどアウト>緒方の執念 十回決勝弾

あっという間の出来事だった。鋭い音を残し、打球は高い弾道と なって、赤一色に染まった広島ファンの待つ、左翼席に吸い込まれ た。緒方の電光石火の一撃が、連敗トンネルから脱出へと導いた。

延長十回、マウンドには福原。その初球、肩口から入るカーブを 思い切り振り抜いた。「詰まり気味だったけど、上がった角度が良 かった。うまく風に乗ってくれたね」と、22号アーチを振り返る。

「紀藤さん、すごかったよね」。自らの決勝弾の話の後、真っ先 に先発紀藤のの頑張りたたえた。「一番ばてる終盤でもスピードが あった。九回の打席(二死一塁)では汗だくで頑張っていた」。9 回、104球の熱投を見せた三十四歳のベテランの男意気に、すぐ さまバットでこたえてみせた選手会長もすごい。

足でも見せた。三回、東出の二塁打で、相手の中継ミスのすきを つき、一塁から一気に先制のホームを奪った。「(故障していた) 右足首の状態もだいぶいいよ。打席に入るのが楽しい」。打率も9 試合ぶりに3割台に復帰。広島のリードオフマンは、胸を張って初 の球宴に臨む。(下手)

◎セ・リーグ勝敗表(第17節・21日現在)

試 勝 敗 引  勝    
合 数 数 分  率  差 
1 中 日 82 49 33  0  .598  ― 
2 巨 人 80 44 36 0  .550  4.0 
3 横 浜 80 39 41 0  .488  5.0 
4 阪 神 83 39 44 0  .470  1.5 
5 ヤクル 79 37 42 0  .468  0.0 
6 広 島 80 34 46 0  .425  3.5 


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