高橋 プロ初完封

'99/8/1

広島―巨人18回戦(巨人11勝7敗、6時20分、広島、二万八千)


巨 人000000000―0 
カープ10102511×―11 
▽勝 高橋建27試合1勝3敗
▽敗 岡島13試合1敗
▽本塁打 緒方23号@(岡島)24号@(岡島)ディアス4号A(岡 島)5号@(南)金本19号@(南)

●…広島は高橋建の力投と打線の爆発で大勝した。一回に先頭の 緒方が、先発の岡島から右へ一発を奪って先制すると、三回にも緒 方が二死から中越えに見事な24号ソロ。さらに五回、無死で江藤が 安打した直後に、ディアスが左へ2ランを放った。六回には無死満 塁で野村が押し出し四球を得て岡島をKO。救援の入来智からも江 藤らの適時打で、この回一挙の5点。終盤にも金本の19号ソロなど で大量11点とした。

先発の高橋建は素晴らしかった。与えた安打はわずかに2本。五 回の一死で清水に許した二塁打が初安打で、このピンチは緒方の美 技などもあって簡単に切り抜けた。持ち前の球威を全面に押し出し て、今季の初勝利をプロ入り初の完封で挙げた。(中村忠)

【写真説明】プロ入り初完封、マウンドから巨人ベンチに向かってガッツポーズをする広島・高橋建(右)三回裏、広島二死、緒方がバックスクリーンへ飛び込む2打席連続の24号を放つ

▽球炎 投攻守 リズムぴったり

広島の野球ファンにとっては、こたえられない夏休みの日曜にな った。前夜は巨人が、今夜は広島が「大花火大会」。夏には花火が よく似合うし、何より赤ヘル勝利の一杯がうまい。

美酒に仕立て上げた「リズム」を生んだのは高橋建だった。右足 を二度上げる「変則モーション」にリニューアル。前夜の一回、1 イニング4本塁打と爆発した巨人打線を、出だしで危なげなく三者 凡退に切ってとった。

「よしっ、いけるぞ」。チームの思いを形にしたのが緒方のバッ ト。一回に先頭打者アーチ、三回には2打席連続となるソロ。四回 まで巨人・岡島から奪ったチームの2安打が、いずれも緒方の本塁 打。調子の良かった岡島のリズムを狂わせた。中盤以降、打線はリ ズムよく快打を連発して大爆発だ。

緒方の援護弾で高橋建のリズムがさらによくなり、守りのリズム も引き出した。五回一死二塁で緒方がダイビングキャッチ。六回は ディアス、東出が軽快な動きで好守を連発した。投攻守のリズム が、がっちりかみ合っての快勝である。

5勝15敗と苦しんだ七月にサヨナラし、八月は白星スタート。打 線も上向いてきたし、こまの足りない先発陣に待望の左腕も加わっ た。いいリズムに乗って快進撃の八月といきたい。(時永彰治)

▽<インさいどアウト>被安打2 圧巻マウンド

モデルチェンジした高橋建が、大きな仕事をした。昨年九月一日 以来となる白星を、プロ入り初完投、初完封で花を添えた。

七月十六日のヤクルト15回戦(神宮)以来となる今季四度目の先 発マウンド。内容は圧巻だった。最高146キロの直球に、切れ味 鋭いスライダーを織り交ぜ、巨人打線をわずか2安打に封じた。な かでも広島戦11本塁打の高橋をはじめ、マルティネス、仁志と広島 に強い打者から2三振ずつ奪ったのは見逃せない。

これまでは右足を高々と上げるフォームだったが、この日は一度 右足を止める投げ方に変わっていた。大野コーチと達川監督、本人 の考えが一致し、フォーム改造に着手したのは前半戦終了後。「以 前のフォームだと、5、6回投げるとしんどかった。きょうはすん なり投げられた。怖いくらい」。

スタミナだけではない。「球速は前の方があったが、逆に打者の 手元での切れが増した」。「動」から「静」へ。フォーム改造は最 高の答えを出した。

今季は開幕から中継ぎのエース格としてフル回転。だが、六月十 五日には二軍落ちの苦渋も味わった。今季27試合目で初めて酔う勝 利の美酒。「中継ぎをして、1球1球の大切さがわかった」と言う 五年目の三十歳。チーム待望の、先発左腕の誕生である。(下手)

◎セ・リーグ勝敗表(第18節・1日現在)

試 勝 敗 引 勝    
合 数 数 分 率  差 
1 中 日 86 51 35 0 .593 ― 
2 巨 人 84 45 39 0 .536 5.0 
3 横 浜 84 43 41 0 .512 2.0 
4 ヤクル 83 39 44 0 .470 3.5 
5 阪 神 87 39 48 0 .448 2.0 
6 広 島 84 37 47 0 .440 0.5 


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