広島―巨人18回戦(巨人11勝7敗、6時20分、広島、二万八千)
巨 人000000000―0 カープ10102511×―11
●…広島は高橋建の力投と打線の爆発で大勝した。一回に先頭の 緒方が、先発の岡島から右へ一発を奪って先制すると、三回にも緒 方が二死から中越えに見事な24号ソロ。さらに五回、無死で江藤が 安打した直後に、ディアスが左へ2ランを放った。六回には無死満 塁で野村が押し出し四球を得て岡島をKO。救援の入来智からも江 藤らの適時打で、この回一挙の5点。終盤にも金本の19号ソロなど で大量11点とした。
先発の高橋建は素晴らしかった。与えた安打はわずかに2本。五 回の一死で清水に許した二塁打が初安打で、このピンチは緒方の美 技などもあって簡単に切り抜けた。持ち前の球威を全面に押し出し て、今季の初勝利をプロ入り初の完封で挙げた。(中村忠)
【写真説明】プロ入り初完封、マウンドから巨人ベンチに向かってガッツポーズをする広島・高橋建(右)三回裏、広島二死、緒方がバックスクリーンへ飛び込む2打席連続の24号を放つ
広島の野球ファンにとっては、こたえられない夏休みの日曜にな った。前夜は巨人が、今夜は広島が「大花火大会」。夏には花火が よく似合うし、何より赤ヘル勝利の一杯がうまい。
美酒に仕立て上げた「リズム」を生んだのは高橋建だった。右足 を二度上げる「変則モーション」にリニューアル。前夜の一回、1 イニング4本塁打と爆発した巨人打線を、出だしで危なげなく三者 凡退に切ってとった。
「よしっ、いけるぞ」。チームの思いを形にしたのが緒方のバッ ト。一回に先頭打者アーチ、三回には2打席連続となるソロ。四回 まで巨人・岡島から奪ったチームの2安打が、いずれも緒方の本塁 打。調子の良かった岡島のリズムを狂わせた。中盤以降、打線はリ ズムよく快打を連発して大爆発だ。
緒方の援護弾で高橋建のリズムがさらによくなり、守りのリズム も引き出した。五回一死二塁で緒方がダイビングキャッチ。六回は ディアス、東出が軽快な動きで好守を連発した。投攻守のリズム が、がっちりかみ合っての快勝である。
5勝15敗と苦しんだ七月にサヨナラし、八月は白星スタート。打 線も上向いてきたし、こまの足りない先発陣に待望の左腕も加わっ た。いいリズムに乗って快進撃の八月といきたい。(時永彰治)
モデルチェンジした高橋建が、大きな仕事をした。昨年九月一日 以来となる白星を、プロ入り初完投、初完封で花を添えた。
七月十六日のヤクルト15回戦(神宮)以来となる今季四度目の先 発マウンド。内容は圧巻だった。最高146キロの直球に、切れ味 鋭いスライダーを織り交ぜ、巨人打線をわずか2安打に封じた。な かでも広島戦11本塁打の高橋をはじめ、マルティネス、仁志と広島 に強い打者から2三振ずつ奪ったのは見逃せない。
これまでは右足を高々と上げるフォームだったが、この日は一度 右足を止める投げ方に変わっていた。大野コーチと達川監督、本人 の考えが一致し、フォーム改造に着手したのは前半戦終了後。「以 前のフォームだと、5、6回投げるとしんどかった。きょうはすん なり投げられた。怖いくらい」。
スタミナだけではない。「球速は前の方があったが、逆に打者の 手元での切れが増した」。「動」から「静」へ。フォーム改造は最 高の答えを出した。
今季は開幕から中継ぎのエース格としてフル回転。だが、六月十 五日には二軍落ちの苦渋も味わった。今季27試合目で初めて酔う勝 利の美酒。「中継ぎをして、1球1球の大切さがわかった」と言う 五年目の三十歳。チーム待望の、先発左腕の誕生である。(下手)
◎セ・リーグ勝敗表(第18節・1日現在) 試 勝 敗 引 勝 合 数 数 分 率 差 1 中 日 86 51 35 0 .593 ― 2 巨 人 84 45 39 0 .536 5.0 3 横 浜 84 43 41 0 .512 2.0 4 ヤクル 83 39 44 0 .470 3.5 5 阪 神 87 39 48 0 .448 2.0 6 広 島 84 37 47 0 .440 0.5



