広島―ヤクルト18回戦(ヤクルト10勝8敗、6時2分、福山、一 万四千)
ヤクル200000000―2 カープ000000000―0
●…広島は先発紀藤が一回、ペタジーニに喫した一発に沈んだ。 この回、先頭の真中に初球の直球を右前打され、バントで一死二 塁。二死後、甘い直球を右越えに運ばれて2点を失った。紀藤は二 回以降、八回まで変化球主体に散発3安打。危なげない投球だった だけに、ペタジーニにカウント1―0から投じた不用意な1球が悔 やまれた。
打線は山部の緩急をつけた投球にてこずった。三回二死満塁、四 回一死一、二塁を逃したのが響いた。金本、江藤の主軸が無安打、 5三振と振るわず、今季三度目の零封負け。
ヤクルトは、九回一死から高津につなぐ手堅い投手リレーで広島 に完封勝ち。山部は七月二十日以来の4勝目。(時永)
【写真説明】一回裏、ヤクルト二死二塁、ペタジーニ(手前)に右越えへ先制の2ランを打たれ、がっくりする紀藤
確か芭蕉の句と思うが、「さまざまのこと 思い出す 桜かな」 というのがあった。桜とは無縁の季節だが、福山では過去にいろい ろな出来事があった。身近な例では昨年八月九日の横浜戦。延長十 五回で広島は敗れた揚げ句、試合時間が6時間13分と、とてつもな く長いものだった。その試合で先発した紀藤は、毎回失点の四回K O。だからこの夜の紀藤が出足で2点を失った際には、何とも嫌な 気分にさせられたことだろう。
ところが、一回の失敗を教訓に、二回以降は変化球を軸とした球 配りに切り替えて、自らを取り戻している。気合のあふれたマウン ドさばきで、一気に八回まで駆け抜けた。なのにこの間、無常にも 味方の援護はまるでなかったのである。
相手の山部はつかみどころのない投手とされる。制球が定かでな い。それでいて球が速い。打者には厄介である。ただ、この夜はカ ウントを取りに出た際には直球が大半だった。それでいながら、大 方の打者が差し込まれていた。しかもカウントを追い込まれると、 変化球のボール球に手を出すといった具合。山部ではないが、どう にもつかみどころがなかった。
紀藤の技と知恵の好投は霧散し、チームは昨季とは形こそ違え、 完敗という嫌な思いを残して引き揚げる羽目になった。 (中村忠雄)
◎セ・リーグ勝敗表(第21節・17日現在) 試 勝 敗 引 勝 合 数 数 分 率 差 1 中 日 97 59 38 0 .608 ― 2 巨 人 96 53 43 0 .552 5.5 3 横 浜 95 50 45 0 .526 2.5 4 ヤクル 96 44 52 0 .458 6.5 5 阪 神 99 43 56 0 .434 2.5 6 広 島 97 41 56 0 .423 1.0



