広島―阪神20回戦(阪神13勝7敗、6時1分、倉敷、二万七千)
阪 神031000020―6 カープ101000000―2
●…広島は先発紀藤の乱調が誤算だった。1―0の二回一死、桧 山に右中間へ同点本塁打を喫した。さらに一死二塁から星野の右前 適時打で勝ち越され、投手の中込にも適時打を浴び、計3失点。こ の回途中で降板した。桧山の一発から立て直しが利かなくなったの が悔やまれる。
先制したのは広島。一回一死二塁で、金本が右前へ適時打。1― 4の三回には緒方の中越え本塁打で1点を返したが、以後はしり上 がりに調子を出した阪神の先発中込の前に打線が沈黙。八回には五 番手山内が代打大豊に2ランを浴び、勝負あった。
阪神は9試合ぶりの二ケタ安打。終盤は伊藤―田村の継投で危な げなく逃げ切り3連勝を飾った。中込は2勝目。(下手)
【写真説明】二回表、阪神一死二塁、星野に右前適時打を浴びて勝ち越され、マウンドで汗をぬぐう紀藤。この回計3点を失いKO
出足の中込を見て、広島の打線が落とすのもそれほど難しくはな いと思われた。ところが、7回も持たせた揚げ句に得たのは2点に すぎなかった。なぜ、そんな具合になったのか。ここには理由があ った。一つは2回と持たずに散った紀藤が挙げられよう。
味方が得点した直後の回には間違っても、点を与えるなとされ る。相手の勢いを掘り起こすことになる危ぐあるからだ。紀藤には その戒めが届かなかった。二回に桧山の一発などで一気の逆転であ る。
問題は他にもあった。よく「相手投手には打たせるな」という。 紀藤は中込に2点差となる適時打を喫している。現役時代に小さな 大投手といわれた元広島監督の長谷川良平さんは、投手が打席の時 には「武器のシュートで徹底的に攻めた」と話していたのを思い出 す。投手は打撃の練習量が少ない。詰まらせて手をしびれさせ、次 回に満足な投球をさせないことと、打たせると気持ちが弾んで、以 後のマウンドさばきが変わる。それを阻止する狙い。「投手には打 たせるな」の言葉は、そのあたりの微妙なアヤを指している。
この夜の紀藤は状態が悪かったにしても、中込の一打は悔やみの 種だったろう。ここは紀藤に限らず、だれもが長谷川さんの「シュ ート」を教訓にすべきではなかろうか。(中村忠雄)
◎セ・リーグ勝敗表(第22節・24日現在) 試 勝 敗 引 勝 合 数 数 分 率 差 1 中 日 102 62 40 0 .608 ― 2 巨 人 102 55 47 0 .539 7.0 3 横 浜 101 53 48 0 .525 1.5 4 ヤクル 100 47 53 0 .470 5.5 5 阪 神 105 46 59 0 .438 3.5 6 広 島 102 43 59 0 .422 1.5



