紀藤また一発で崩れる

'99/8/24

広島―阪神20回戦(阪神13勝7敗、6時1分、倉敷、二万七千)


阪 神031000020―6 
カープ101000000―2 
▽勝 中込9試合2勝3敗
▽敗 紀藤23試合5勝6敗
▽本塁打 桧山6号@(紀藤)緒方26号@(中込)大豊7号A(山 内)

●…広島は先発紀藤の乱調が誤算だった。1―0の二回一死、桧 山に右中間へ同点本塁打を喫した。さらに一死二塁から星野の右前 適時打で勝ち越され、投手の中込にも適時打を浴び、計3失点。こ の回途中で降板した。桧山の一発から立て直しが利かなくなったの が悔やまれる。

先制したのは広島。一回一死二塁で、金本が右前へ適時打。1― 4の三回には緒方の中越え本塁打で1点を返したが、以後はしり上 がりに調子を出した阪神の先発中込の前に打線が沈黙。八回には五 番手山内が代打大豊に2ランを浴び、勝負あった。

阪神は9試合ぶりの二ケタ安打。終盤は伊藤―田村の継投で危な げなく逃げ切り3連勝を飾った。中込は2勝目。(下手)

【写真説明】二回表、阪神一死二塁、星野に右前適時打を浴びて勝ち越され、マウンドで汗をぬぐう紀藤。この回計3点を失いKO

▽球炎 悔やむ「中込への1球」

出足の中込を見て、広島の打線が落とすのもそれほど難しくはな いと思われた。ところが、7回も持たせた揚げ句に得たのは2点に すぎなかった。なぜ、そんな具合になったのか。ここには理由があ った。一つは2回と持たずに散った紀藤が挙げられよう。

味方が得点した直後の回には間違っても、点を与えるなとされ る。相手の勢いを掘り起こすことになる危ぐあるからだ。紀藤には その戒めが届かなかった。二回に桧山の一発などで一気の逆転であ る。

問題は他にもあった。よく「相手投手には打たせるな」という。 紀藤は中込に2点差となる適時打を喫している。現役時代に小さな 大投手といわれた元広島監督の長谷川良平さんは、投手が打席の時 には「武器のシュートで徹底的に攻めた」と話していたのを思い出 す。投手は打撃の練習量が少ない。詰まらせて手をしびれさせ、次 回に満足な投球をさせないことと、打たせると気持ちが弾んで、以 後のマウンドさばきが変わる。それを阻止する狙い。「投手には打 たせるな」の言葉は、そのあたりの微妙なアヤを指している。

この夜の紀藤は状態が悪かったにしても、中込の一打は悔やみの 種だったろう。ここは紀藤に限らず、だれもが長谷川さんの「シュ ート」を教訓にすべきではなかろうか。(中村忠雄

◎セ・リーグ勝敗表(第22節・24日現在)

試 勝 敗 引  勝    
合 数 数 分  率  差 
1 中 日 102 62 40  0 .608  ― 
2 巨 人 102 55 47  0 .539  7.0 
3 横 浜 101 53 48  0 .525  1.5 
4 ヤクル 100 47 53  0 .470  5.5 
5 阪 神 105 46 59  0 .438  3.5 
6 広 島 102 43 59  0 .422  1.5 


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