黒田が今季初完封

'99/9/30

広島―阪神26回戦(阪神16勝10敗、6時21分、広島、八千)


阪 神000000000―0 
カープ00000110×―2 
▽勝 黒田20試合5勝7敗
▽敗 中込14試合2勝7敗

●…広島は先発黒田の力投で阪神に完封勝ちし、5位に浮上し た。

黒田は一回、連打で無死一、二塁のピンチを招いたが、新庄の投 前バントを落ち着いて処理して併殺に取り、波に乗った。二回から は攻めの投球で六回まで無安打。七回一死満塁も気迫でしのいだ。

先発中込に抑えられていた打線は六回、黒田の左前打を足場に得 た一死満塁から江藤の中犠飛で先制。七回にも倉の左越え適時打で 加点した。守備でも八、九回、ともに併殺でもり立てた。5勝目を 挙げた黒田は、今季初の完投勝利を二年ぶり二度目の完封で飾っ た。

阪神は3併殺を喫するなど投打がかみ合わず、再び最下位に転 落。(時永)

【写真説明】阪神を6安打に抑え、5勝目を今季初完封で飾った黒田

▽救炎 強気な投球の黒田見事

点の入らない試合は退屈、と周囲からよく聞く。その伝でいく と、この夜は本来、つまらない方に属するだろう。少なくとも前半 はそうでなかったか。でも、得点のない割には油断のならない展開 で、目を離せない面白さがあった。

理由は黒田、中込の両者がコクのある投球をしたからである。五 回の終了時では、ともに被安打2。ただし、どちらにも得点がなか ったことで、そのマウンドさばきは外堀、内堀を埋められた武将の 感さえあった。最後の砦(とりで)を死守する姿といってよかっ た。それに呼応したのが広島だった。

先陣は黒田自身である。無死から三遊間を割ると、進塁打を狙っ た緒方の打球が右前へ。続く木村は相手側にバントのシフトを敷か せない配慮を見せながら、見事にバントを決めた。直後の四球で満 塁と好機を膨らまし、江藤の犠飛で先制である。中込得意の直球 がスライドする「真っスラ」と、巧みな球配りに苦しみ続けた末の 1点には、知恵と技が絡んでいた。

直後に2安打と失策で一死満塁の修羅場を迎えたが、この夜の黒 田はどこまでも挑戦的で、ここを一気に乗り切ったのである。その 背景には大胆なリードで持ち味を引き出した倉の頭脳があった。二 年ぶりの完封勝ちで、マウンドを降りる黒田の顔には若さがにおっ ていた。(中村忠雄)

◎セ・リーグ勝敗表(第27節・30日現在)

試 勝 敗 引  勝    残試
合 数 数 分  率  差 り合
1 中 日 130 79 51 0 .608  ―  5
2 巨 人 131 73 58 0 .557 6.5  4
3 横 浜 124 66 58 0 .532 3.5  11
4 ヤクル 126 60 66 0 .476 7.0  9
5 広 島 128 53 75 0 .414 8.0  7
6 阪 神 131 54 77 0 .412 0.5  4


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