広島―阪神26回戦(阪神16勝10敗、6時21分、広島、八千)
阪 神000000000―0 カープ00000110×―2
●…広島は先発黒田の力投で阪神に完封勝ちし、5位に浮上し た。
黒田は一回、連打で無死一、二塁のピンチを招いたが、新庄の投 前バントを落ち着いて処理して併殺に取り、波に乗った。二回から は攻めの投球で六回まで無安打。七回一死満塁も気迫でしのいだ。
先発中込に抑えられていた打線は六回、黒田の左前打を足場に得 た一死満塁から江藤の中犠飛で先制。七回にも倉の左越え適時打で 加点した。守備でも八、九回、ともに併殺でもり立てた。5勝目を 挙げた黒田は、今季初の完投勝利を二年ぶり二度目の完封で飾っ た。
阪神は3併殺を喫するなど投打がかみ合わず、再び最下位に転 落。(時永)
【写真説明】阪神を6安打に抑え、5勝目を今季初完封で飾った黒田
点の入らない試合は退屈、と周囲からよく聞く。その伝でいく と、この夜は本来、つまらない方に属するだろう。少なくとも前半 はそうでなかったか。でも、得点のない割には油断のならない展開 で、目を離せない面白さがあった。
理由は黒田、中込の両者がコクのある投球をしたからである。五 回の終了時では、ともに被安打2。ただし、どちらにも得点がなか ったことで、そのマウンドさばきは外堀、内堀を埋められた武将の 感さえあった。最後の砦(とりで)を死守する姿といってよかっ た。それに呼応したのが広島だった。
先陣は黒田自身である。無死から三遊間を割ると、進塁打を狙っ た緒方の打球が右前へ。続く木村は相手側にバントのシフトを敷か せない配慮を見せながら、見事にバントを決めた。直後の四球で満 塁と好機を膨らまし、江藤の犠飛で先制である。中込得意の直球 がスライドする「真っスラ」と、巧みな球配りに苦しみ続けた末の 1点には、知恵と技が絡んでいた。
直後に2安打と失策で一死満塁の修羅場を迎えたが、この夜の黒 田はどこまでも挑戦的で、ここを一気に乗り切ったのである。その 背景には大胆なリードで持ち味を引き出した倉の頭脳があった。二 年ぶりの完封勝ちで、マウンドを降りる黒田の顔には若さがにおっ ていた。(中村忠雄)
◎セ・リーグ勝敗表(第27節・30日現在) 試 勝 敗 引 勝 残試 合 数 数 分 率 差 り合 1 中 日 130 79 51 0 .608 ― 5 2 巨 人 131 73 58 0 .557 6.5 4 3 横 浜 124 66 58 0 .532 3.5 11 4 ヤクル 126 60 66 0 .476 7.0 9 5 広 島 128 53 75 0 .414 8.0 7 6 阪 神 131 54 77 0 .412 0.5 4



