広島―中日26回戦(広島15勝11敗、6時20分、広島、一万)
中 日0001001010 ―3
広 島0000110101x―4
(延長十回)
- ▽勝 佐々岡19試合7勝8敗1S
- ▽敗 岩瀬51試合4勝2敗4S
- ▽本塁打 福留27号1(ブロック)アレックス16号1(ブロック)
緒方27号1(バルデス)
●…広島は3―3の十回一死満塁、代打木村一の右犠飛で今季9度目のサヨナラ勝ち。3年ぶりの中日戦勝ち越しを決め、勝率を5割に戻した。
打線は1―1の六回一死一、三塁、新井の左前適時打で勝ち越し。再び同点の八回には緒方の左越え27号ソロで、再度突き放した。
先発ブロックは2本のソロを浴びたが、8回を2失点で踏ん張った。九回から登板した佐々岡は、不運な内野安打で追いつかれたが、十回を抑えて7勝目を手にした。(山本)
【写真説明】】延長十回裏、広島一死満塁、木村一の右犠飛でサヨナラのホームを踏む三塁走者の福地。捕手柳沢
我慢に我慢を重ね、最後まで我慢した結果が「吉」と出た。耐えに耐えたのは山本監督。その心意気に、朝山が5打席目で答えを出した。先頭打者で立った延長十回の二塁打は、サヨナラ勝ちを呼ぶにふさわしく、腹を据えた指揮官の「忍」が一振りを生んだといえる。
若手と言っても27歳で実績もない。プロ9年目を考えれば、新鮮味も乏しいだろう。しかし、非凡なパンチ力に山本監督が可能性を見いだしての一番起用だ。期待に応えているとも言い難いが、あらためて育成は「我慢が原点」にあると知った。
スタメン起用は「左投手だから」で説明できるが、五回の3打席目は違った。同点直後で一死一塁。中日の投手は右に代わった。今までなら森笠の代打起用だろうが、ここで我慢。「打って来い」と送り出された結果は三振で、もらったチャンスは逸していた。
朝山は少なくとも3度は、解雇の可能性があった。リハビリだけで延べ4年。ひざを手術による車いす生活で、そのたびに病室でバットを握っていた。今でも安打を放つと、塁上で「野球ができることに感謝する」という。入団時に「背番号8を」と大口をたたいた男が、大きな我慢の下でついに勝利に貢献した。(木村雅俊)
▽木村一が本領、福地かえす 朝山が口火
高々と右翼に上がった飛球を見て、木村一は「打球が伸びていってサヨナラを確信した」。十回一死満塁からの右犠飛。福地が本塁に滑り込んだのを見届けると、両手を空に突き上げた。今季9度目のサヨナラ勝ちだ。
とっておきの場面で右の代打の切り札の登場だった。「おいしい場面で出してもらっただけですから」とおどけたが、打席では冷静そのもの。「引っ掛けないように、逆方向だけを意識していた」と、低めのスライダーをすくい上げた。三塁走者の福地が「あれだけ打球が上がれば、セーフになる自信はあった」という十分な当たりだった。
おぜん立てを整えたのは朝山。前夜の好機で抑えられた相手に、「思い切りたたくことだけを考えていた。昨日の借りがありましたからね」と胸を張った。意地の一振りは、三塁手の頭を越える二塁打。サヨナラムードを一気に盛り上げた。
若手でつかんだ1勝に木村一の口も自然と弾んだ。「今日、勝つのと負けるのでは全然違う。これからです」。再び5割復帰。チームは踏みとどまった。(貞末)
◇十回にエンドラン気味の策で走者を進め、サヨナラ勝ちにつなげ
「重盗のサインや。モーションが大きかったし、走者が福地だったしな。苦しい戦いだった。ブロックが粘ったというかね…。打線がつながっていなかったしね」
◇1点リードの九回に佐々岡がマウンドへ
「永川のことを聞きたいんやろ。(先週の)東京ドームから、腰の状態が悪いんや。登録抹消? 厳しいところだ。しばらく(ストッパーは)佐々岡になるよ」
◇3連敗阻止に笑顔
「今日は勝つと負けるじゃ大違い。巨人に3連勝した意味がなくなるからね」
◎セ・リーグ勝敗表(第25節・11日現在)
試 勝 敗 引 勝
合 数 数 分 率 差
1 阪 神 124 80 42 2 .656 M2
2 ヤクル 122 63 56 3 .529 15.5
3 巨 人 125 63 60 2 .512 2.0
4 広 島 115 57 57 1 .500 1.5
5 中 日 123 61 62 0 .496 0.5
6 横 浜 123 38 85 0 .309 23.0
   
|