横浜―広島22回戦(広島12勝10敗、14時1分、横浜、18003人)
広 島000102020―5
横 浜30141410×―14
▽勝 小林30試合5勝5敗1S
▽敗 ルイス26試合15勝8敗
▽本塁打 内川12号(1)(ルイス)13号(3)(ルイス)シーボル14号(2)(小林)15号(2)(小林)
●…横浜が18安打の猛攻で、連敗を14で止めた。一回に3連続適時打で3点を先取。三、四回には内川の2打席連続本塁打などで大差をつけた。小林が5勝目。広島はルイスが大乱調で、CS進出の可能性が消えた。
▽球炎 総合力の差 これが現実
だれもいない記者室で、一人スコアボードを眺めている。壮絶な散り方だった。わずかな望みを託したルイスが、14連敗中の最下位横浜にめった打ちにあった。あきらめきれないのが本音だが、これが現実と受け止めねばなるまい。
142試合まで血の騒ぐ戦いを見せてくれた。チームの成長を実感したし、よく頑張ったという気持ちでいっぱいだ。だが、その言葉は今のチームにふさわしくないと思う。1週間前、CSの切符は手の届く所にあった。なぜ逃してしまったのか。「惜しかった」という感傷だけでは来季へのスタートは切れない。
勝負どころで1勝4敗。ブラウン監督は投手陣を敗因に挙げた。ただ、責任は投手だけにあるのではない。自分のスイングを見失った野手がどれだけいたか。取るべき1点をどれだけ逃したか。重圧に屈した。経験の差を理由にするのはたやすい。だが、それは投手力、打力、ベンチワークを含めた総合力の差だ。近くに見えた3位は決して近くない。この5試合が現実を教えてくれた。
残り2試合は消化試合ではない。その先に来季の144試合がある。歩みを止めてはならない。最後にもう一度、カープらしい野球をやろう。(小西晶)
▽5試合40失点 力尽く
走ることができなかった。九回二死、平凡な遊ゴロにアレックスは一塁へ向かう途中で、止まってしまった。そしてベンチの首脳陣と選手の多くも下を向いた。142試合目で喫した69敗目。広島はついに力尽きた。
最近の不調を象徴する大敗だった。何が原因か、ルイスが8失点もした。9月28日の広島市民球場で、あの最後の一戦を飾ってから5試合で40失点。選手会長の倉は「今季は遠征で負けていた。それが最後に出た」。争う中日は終盤に快進撃。広島はまだCSで戦えるチームではなかった。
覚悟していたのだろう。ブラウン監督は潔かった。「若い力が競った中で試合をしてきた。それが今後、最後のヤマ場を乗り越える力になる」。顔が真っ赤だったのは、試合中に相当興奮していたに違いない。
「あと2試合、全力でやるのがプロとしての責任」と東出は言い、栗原は「最後まで自分たちの野球をする。それだけ」と声を絞り出した。話し掛けるのがはばかられるほど、選手の表情はやつれている。「終戦」という響きの徒労感を伴い、広島の挑戦が今、幕を引いた。(五反田康彦)
▽4回8失点 ルイスKO
まさかのルイスの乱調だった。立ち上がりから制球が甘く、四回までに9安打を浴び、8失点で降板。「失投を逃さず打たれてしまった」とうなだれた。
ここまでチームをけん引してきたルイスの唯一といえる弱点が出た。ナイター登板の19試合は防御率1・69と抜群の安定感を誇るが、7試合目となるデーゲームは防御率6・15。夜と昼では別人の投球になる。「一回は不運な当たりもあったが、ほかはしっかり打たれてしまった」と落胆の表情を隠せなかった。
▽シーボル、2発
シーボルが初の1試合2本塁打した。六、八回にいずれも走者を1人置いて、左翼席に豪快な2ラン。「チームの負けられない状況で一生懸命やった」とぼそぼそと語った。
大敗で3位争いから脱落した。シーボルにとっても驚くほどの失速だったようで、「やることはやったが、何が起きるのか分からないのが野球」と悔しそうだった。「まだチームの勝率5割もかかっている。貢献したい」と残り2試合への全力を誓っていた。
【写真説明】【横浜―広島】大量失点にぼうぜんとするブラウン監督(右から2人目)ら首脳陣(撮影・荒木肇)
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