広島の投手陣改革の成果が出ていない。オープン戦13試合の防御率は12球団中10位の3・83。1試合平均与四球は3・62で、昨季公式戦でリーグ最少だった2・37から大幅に増えた。「考えて投げる」という、チームの方針に投手は難しさも感じている。
19日、福岡市のソフトバンク室内練習場。ブルペンで実戦を想定して投げる篠田に、首脳陣から声が飛んだ。「このカウントでは内角に外すならいいが、外角に抜けると一番飛ぶぞ」「打者は高めの球に反応したぞ。次の変化球は?」…。
昨季はストライク先行と外角主体の配球が重視された。シンプルな発想は一定の成果をもたらした。新体制では、投手により高いレベルの投球を求める。
「初球を変化球で入る意図は何か」「どういう投げ方をすれば、どのコースに球がいくのか」―。状況に応じた投球を求められており、若手には戸惑いも見える。篠田と斉藤はフォームの乱れも招いた。しかし、大野ヘッドコーチは「個々にレベルの違いはあるが、自分で考えながら投げるべきだ」と妥協しない。
オープン戦残り2試合で、首脳陣は早急な結果だけは求めない。「シーズンも野球人生も長い。プロで生き残るには、考えることが大事だ」と大野コーチ。野村監督が就任会見で語った「頭も体も疲れる野球」は、今季の変わらないテーマである。(五反田康彦)
【写真説明】篠田(手前)の投球をチェックする大野ヘッドコーチ(撮影・室井靖司)
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