▽全医療機関で診療方針
広島県内で感染が確認された新型インフルエンザ患者が急増している。3日深夜までで57人に達した。当初は海外からの帰国者が中心だったが、6月29日以降は二次感染が拡大。患者がさらに増えることが予想され、県は3日、季節性インフルエンザと同様に原則すべての医療機関で診療する態勢に6日から切り替える方針を決めた。
感染者は7市2町の57人で、20歳未満が40人と7割を占める。6月9日に東広島市の男性の感染が確認されて以降、28日まではまん延国からの帰国者や来日した海外在住の日本人が中心で、県内での二次感染は確認されていなかった。
29日からは一変し、感染者との接触した人が大半を占める。呉市は28日にロシア旅行した家族3人の感染を確認したが、それまでの間の会社出勤やスポーツ指導などを通して感染が広がった。
広島市では6月下旬に市内であった「広島市―ホノルル市スポーツ交流事業」に参加した高校生やその家族が感染し、6校が休校・休園措置を取った。
3日は、県立広島病院(南区)の看護師から看護師への院内感染が確認された。医療関係者の感染は初で、同病院は看護師が担当していた入院患者や濃厚接触した職員に予防的に治療薬タミフルを投与し、感染の拡大防止に全力を挙げている。
県が3日開催した危機対策本部員会議では厚生労働省の方針変更を受け、基本対処方針を改定。(1)発熱外来に限っていた外来診療をすべての医療機関に広げ、電話連絡した上で受診(2)自宅療養が原則で、ほかの病気にかかっているなど重症化の恐れがある人は入院治療(3)遺伝子検査は重症化や集団感染が疑われる場合―とした。
県は、県民に対し、今回の新型インフルエンザは軽症の事例が多く、冷静な行動が大切▽受診の際はマスク着用▽うがい・手洗いなど個人ができる対策の実行―の3点を徹底するよう呼び掛けている。(高橋清子)
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