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民業圧迫で親子映画会中止 '10/2/1

 東広島市中央公民館が家庭用DVDを無料上映する方式で、約8年間続けてきた「親子ふれあい映画会」が、映画館などの抗議で中止となった。著作権法の解釈をめぐって、公民館は「営利目的ではない」と正当性を主張するが、映画の制作配給会社などへの相談を怠る不備もあった。

 映画会は2002年から始まり、年間5本程度を上映。市がDVDを購入し、専用の投影機で公民館の大型スクリーンに映していた。本年度は、宮崎駿監督の「千と千尋の神隠し」「崖(がけ)の上のポニョ」など3本で、平均約300人が鑑賞した。

 映画館や劇場でつくる「広島県興行生活衛生同業組合」など5団体から中止要請があったのは昨年7月。公民館は市の顧問弁護士や文化庁に相談し、著作権法の「公表された著作物は営利を目的とせず料金を受けなければ公に上映できる」(38条)を根拠に反論した。

 著作権法に詳しい広島弁護士会の田中千秋弁護士は「確かに法律上は問題ない」としながらも「法施行は1971年。今のようにDVDが普及し、簡単に上映できる状況を想定していなかったのではないか」と指摘する。

 また一般的には、自治体などが上映会をする場合は、あらかじめ映画の制作配給会社に相談。使用料を払って専用のフィルムを借りたり、業者に依頼したりしている。

 子どもたちに人気の宮崎駿監督シリーズ。公民館は過去5年間で延べ9作品を上映した。制作会社のスタジオジブリは取材に「コメントを控える」。

 結果的には、組合側の「民業圧迫になっている」などの抗議を受け入れる形で、公民館が昨年10月を最後に上映を取りやめた。

 公民館の高木善実館長は「映画に親しむきっかけになればとも思っていた。民業圧迫は本意でなかった」とし、音楽会などの親子向けイベントに切り替える予定という。


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