1970年代後半のアニメ放映で人気を呼んだアライグマが野生化し、島根県内全域に生息しているとみられることが、県中山間地域研究センター(飯南町)の調査で分かった。ペットとして飼われていたが捨てられて繁殖、生息域拡大の波が中国地方にも及んでいるとみられ、鳥取県東部でも数を増やしている。農作物を食べ荒らし生態系を乱すとして、自治体が対策に乗り出している。
アライグマは外来生物法で特定外来生物に指定されている。センターによると、2008年に7頭だった捕獲・交通事故死数は、昨年26頭に増えた。益田市での捕獲、目撃例が多く、ブドウ園の食害や民家に侵入して猫の餌をあさるケースが報告されている。
神社仏閣の天井裏に忍び込んだ痕跡が、柱についた特有のつめ跡などから確認できることから、センターは昨年9〜11月に県内全域の178カ所を調査。痕跡確認率は西部92%、県央部94%、東部89%で、県全体では91%(162カ所)だった。
アニメでは、愛くるしい姿が人気を集め、北米からペットとして輸入された。成獣になるとどう猛になるため、手に負えなくなって捨てられたという。
環境省の06年度調査では、36都道府県に分布。北海道、近畿、関東などで密度が高かった。中国5県でも生息情報があったが密度は高くなかった。ここ数年、山陰側で目撃例が増えている。
特定外来生物は、環境省に申請することで狩猟免許を持たない地域住民も捕獲できるようになる。中国地方では、鳥取市など鳥取県東部の5市町が08年度から順次この手続きをとり対策に乗り出している。島根県も近く防除指針を策定する。
【写真説明】益田市内で目撃されたアライグマ(2009年10月)
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