中国新聞


PTSD
―生活に影響する心の傷―

 最近、新聞やテレビで地震(じしん)や事件が報道される時、よ く「PTSD」という言葉が出てきますが、どんな意味なのでしょ うか。

 医学の専門用語なので、ちょっと難しいのですが、英語の「ポス ト」「トラウマ」「ストレス」「ディスオーダー」の頭(かしら) 文字をつなげた言葉で、日本では「心的外傷後(しんてきがいしょ うご)ストレス障害」と訳されています。

 ある出来事がきっかけとなって心に深い傷を負ってしまい、突然 思い出してこわくなったりして、前のような生活にもどれなくなる 状態を指します。

 PTSDが広く知られるようになったのは、ベトナム戦争帰りの アメリカ人兵士の異常行動がきっかけでした。

 生死をかけた激しい戦争経験で心に傷を負い、戦場からもどって も、だれかに殺されると思いちがいして暴れたり、家族や友達が信 じられなくなって落ちこんだりして大きな社会問題となりました。

 日本でも、阪神大震災のショックから、食べたものをはいたり、 夜になってもねむれなくなったりして、PTSDと診断(しんだ ん)された人がいました。

 このほか、幼い時に両親から暴力を受けたり、学校などでいじめ られたり、交通事故にあったりしてなってしまうこともあります。

 治すには、専門のお医者さんに治療(ちりょう)してもらうのが 一番ですが、残念ながら、確実に治せるという方法や薬はまだな く、世界各地で研究が続けられています。



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