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高気圧 日本列島すっぽり ―高層の雲くっきり
「秋晴れ」とはどんな空?。広島地方気象台(広島市中区)に聞 いてみました。 「気象用語ではないので、私たちは使いません」。意外な答えが 返って来ました。「『日本晴れ』も、あくまで一般の人が使う言葉 です」とのことでした。 気象庁の基準の「晴れた空」とは―。見える範囲(はんい)の空 を十とすると、雲の量が全体の一割以下なら「快晴」、二〜八割を 「晴れ」と区分しています。つまり、空の八割を雲が覆(おお)っ ていても「晴れ」となります。 私たちは普段(ふだん)、どんな時に「秋晴れ」や「日本晴れ」
と言うのでしょう。広辞苑(こうじえん)は、「秋晴れ」を「秋の
すっきり晴れ渡った空」と定義。「日本晴れ」は、「空に一点の雲
もない好天気」と説明しています。
では実際に、十月は「秋晴れ」がどれぐらいあるのでしょうか。 気象台によると、広島で一ミリ以上の雨が降(ふ)る日は、九月 が九・八日、十月は六・六日。冬に向けて減ってきます。逆に、空 全体を占める一日の雲の量の平均が一・五割未満の日数は、九月の 二・一日に対して、十月は四・八日。「快晴」もしくは「快晴に近 い晴れ」の状態(じょうたい)が、一年で最も多い月といえます。 湿(しめ)って暖(あたた)かい空気を伴(ともな)う夏の太平 洋高気圧は、九月に入ると南の海上に後退。代わって、乾(かわ) いた冷たい空気を伴う移動性高気圧が大陸(たいりく)からやって 来ます。時には、大きな移動性高気圧に日本列島がすっぽり包まれ ることも。上空に高気圧の中心があると、西日本は快晴になること が多いのです。 夏は、空気中に多く含まれる水蒸気(すいじょうき)やちり、ほ こりなどが太陽の光を乱反射(らんはんしゃ)し、空が白く見えや すくなります。逆に、秋は空気が乾いているため、澄んだ青空が見 えるのです。ただ、排(はい)ガスなどで空気が汚(よご)れ、晴 れて澄んだ空は長続きしません。 ただ、同じような気圧配置が続く夏や冬と違って、春と秋は低気 圧と高気圧が交互(こうご)に通過します。そのため、雨が空気の 汚れを洗い流した後、乾いた空気を伴った移動性高気圧が再びやっ て来て、澄んだ空が戻ってきます。 「秋と同じように空気の乾いている冬も、高気圧と低気圧が交互 に来る春も、澄んで見えるんです」と、広島地方気象台防災業務課 の馬屋原繁さん。科学的には、澄んだ空は秋だけの特徴(とくちょ う)ではなさそうです。 それでは「高い」と言われるのはなぜでしょう。 大阪管区気象台の天気相談所(大阪市)は、「特に秋には、上空 の高い所にできる雲がよく見える。一つの要因(よういん)ではな いでしょうか」。馬屋原さんは「運動会や行楽、稲刈(いねか)り などで、晴れを期待する季節。空を見上げる回数が特に多いからそ う見えるのでは…」と推測してくれました。みなさんは、どう思い ますか? |