中国新聞


お薦めは ウナギや豚冷しゃぶ
ビタミンBで夏バテ防止
食養生のポイント聞く

 暑い日が続く。だるい、食欲がないといった「夏バテ」に参っている人はいないだろうか。酷暑だけでなく、クーラーなどによる体の冷えも一因。夏バテの正体を見極め、夏を乗り切る食養生のポイントを専門家に聞いた。(藤井智康)

■体冷やす夏野菜加熱など工夫を

豚の冷しゃぶ
ビタミンB1やタンパク質が豊富で、夏バテ予防メニューにお薦めの「豚の冷しゃぶ」
ゴーヤーチャンプルー
ゴーヤーと豚肉に、体を温めるニンニクと唐辛子を加えていためた「ゴーヤーチャンプルー」

 汗とともにビタミンやミネラルが失われると、夏バテは起きやすい。特にビタミンB群が不足すると、疲れがとれず、だるさにつながる。

 「食欲がないからと、そうめんや野菜、果物だけを食べていると、さらに栄養のバランスを崩し、状態がひどくなる」。食生活の改善を目指す特定非営利活動法人(NPO法人)「よもぎのアトリエ」(広島市安佐北区)の理事で管理栄養士の原田佳子さん(52)は警告する。

 栄養面から優れている料理はやはり、ウナギのかば焼き。ビタミン群、タンパク質、ミネラル類を多く含み、植物性に近い脂が、血液もサラサラにしてくれる。

 同様にお薦めなのが、豚の冷しゃぶ。豚肉は牛肉の約十倍のビタミンB1を含み、タンパク質も豊富。冷やしてもおいしく食べられる上、タレのポン酢や薬味に使うゴマ、ニンニク、ショウガが新陳代謝を高め、食欲をそそる。レモンなどの果汁をかけると、もっと効果的だ。

 「最近の夏バテは、体の冷えから起きるものも多い」と原田さん。冷房で室温を下げ、冷たい飲み物を飲む現代生活。胃や腸は冷えきってしまう。その結果、消化器が弱り、食欲が減退する「胃バテ」や、室内外の温度差に対応できず自律神経失調症を招くケースが増えているという。

 トマト、レタス、キュウリ、ナスといった旬の夏野菜にも注意が必要。ほてった体を冷やす効果があり、汗をかきかき食べる時には有効だが、冷房の効いた部屋で食べ過ぎると「冷え」を招く原因となる。

 体を冷やす夏野菜は、ゴーヤーチャンプルーや焼きナスのように加熱したり、ニンニク、ショウガ、タマネギといった体を温める食材と一緒に食べたりするといい。冷ややっこには、唐辛子か、おろしショウガを添えるといった工夫がほしい。

 すでに夏バテ気味で、栄養が十分に取れていない場合は、どうするか。「健康食品やサプリメントで足りない栄養素を補給し、元気を取り戻せばいい」。カルチャーセンターの講座で夏バテ対策を教えている薬剤師、突合皐月さん(64)=同市東区=は話す。

 お薦めは、エネルギー代謝を改善するクエン酸やもろみ酢、体の疲れを軽減させるアミノ酸を含む黒酢。胃腸の冷えには薬用酒や漢方薬などが適し、症状に合わせて選ぶことができる。

 「健康食品などでの栄養補給は、あくまで次善の策。基本は、やはり食生活です」と突合さん。食欲だけに振り回されず、頭でもしっかり考えて食べることも、お忘れなく。

2005.7.28


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