中国新聞


水辺に山海の幸集う
広島市の京橋川沿い、4店、20日開店

 太田川下流の広島市都心部の河岸に二十日、名物カキのカフェやスープ料理専門店など四店の「水辺のオープンカフェ」が開店する。規制緩和の一環で、公共の河岸緑地に民間業者が常設の飲食店を開くのは全国でも初めて。きらめく川面と秋風を感じながら、味覚の秋を楽しみませんか。(中村昭子)

■ぷりぷりカキや食べるスープ

地図「水辺のオープンカフェ」

 オープンカフェは、京橋川に架かる稲荷大橋西詰めの河岸緑地に開設する。一区画三十二平方メートルで、面積の半分以上がウッドデッキという開放的な造りだ。「水の都ひろしま」づくりを目指す広島市が国の特例措置を受け、六年間の社会実験として出店者を公募。地域食材を生かした、個性的な店を選んだ。

 「オイスター・コンクラーベ牡蠣(かき)亭」は、廿日市市のカキ養殖業者三社が今年五月に発足させた「地御前浜商会」が直営する。店で扱う「地御前カキ」は、身が大ぶりで弾力があり、全国的にも評価が高い。代表の川崎健さん(44)は「本物の、おいしいカキの味を観光客だけでなく、地元の人間にも知ってもらえる場にしたい」と意気込む。

 「カキは天候や海水温度などで毎日、味が違う。洗浄殺菌の仕方も時間も変える」ほど、川崎さんは情熱を注ぎ、自分の名前の一字を冠した「健牡蠣」ブランドとしても名高い。

 牡蠣亭では、ホウレンソウを巻いたてんぷら、刻んだ身を絡めたパスタなど、カキ本来のうま味を引き出す料理を並べる。瀬戸内海の旬の魚介類も並べ、「広島の海の味をまるごと発信する」という。

 食べるスープ店「ピース・ポット」は、東洋観光(中区)が出店する。料飲事業部の平山克教次長は「安全で、安心な、旬の野菜をスープ仕立てにし、野菜のうまみを味わってもらう」。チキンとキノコのクリームスープ、世界の米を混ぜ合わせたリゾット風ライススープ、オリジナル・トムヤムクンなど八種類をそろえる。

 残り二店舗は、オープンカフェの背後に立つレガロホテル(中区)が経営する。「カフェレガロ」は、昼はフレッシュジュースや手作りケーキ、オムライスなどの軽食を出し、夜は立ち飲みのカクテルバーに変身する。鉄板焼き「ZEN」の食材は牛肉と魚介類に加え、熊本産の馬肉のしゃぶしゃぶ、馬刺し、にぎりすしなど珍しいメニューを並べる。同ホテルの津久井雅也社長(59)は「水辺を彩るおしゃれな居場所になればうれしい」と願う。

 四店舗とも、カウンター席とテーブル席合わせて十三〜十八席。営業時間は午前十一時から午後十時半までで、年内は無休。トイレは二カ所に設置する。


水辺のオープンカフェ 水の都づくりに取り組む広島市の要請で、国土交通省は2004年3月、広島都心の川辺を対象に占有施設の設置と経営への民間参入を認める「特例措置適用区域の指定」をした。これに基づき、JR広島駅に近く、京橋川河岸緑地で常設店舗の営業活動を構想した。

2005.10.6


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