川 崎 2 1―1 1 広 島
24勝13分 1―0 25勝11分
け7敗 け8敗
(85) (86)
●…広島は川崎の気迫あふれる戦いに1―2で敗れ、J2優勝を逃した。
立ち上がりは、中盤での激しいボールの奪い合いが続いた。試合が動いたのは前半23分だった。ゴール正面から、アウグストに約25メートルのFKを決められ、先制を許した。
広島は前半35分にマルセロがPKを決め、一度は追いついた。しかし、その後は川崎の速い攻めに苦しみ、後半36分、ジュニーニョからパスを受けた我那覇に勝ち越しゴールを決められ、そのまま逃げ切られた。(小西晶)
【写真説明】上=後半27分、井川(中央)がゴール前に持ち込むが、川崎GK吉原にセーブされる 下=全日程を終えて、サポーターにあいさつする広島イレブン
▽ラストパス 夢の続きはJ1で
シーズン終了を告げる笛が鳴り響いた時、グラウンドにうずくまったのは、皮肉にも勝者の川崎だった。44試合も戦い、明暗を分けたのは、勝ち点差わずか1。戦ってきたのは、こんな残酷なほど厳しいカテゴリーであった。J1復帰という夢をかなえた選手、スタッフに、心から「おつかれさま」と言いたい。
思えば、「J2の厳しさ」と向き合った1年だった。1シーズン制の44試合。覚悟していたとはいえ、その過酷さは想像以上だったろう。ひと息もつけないほどの強行日程。移動距離は約3万キロに達した。しかも、「勝って当然」という現実が、どれほどのプレッシャーになっていたことか。口には出さなくても、その表情を見れば、苦しんでいることは容易に推測できた。
サッカーをさせてもらえない「厳しさ」もあったろう。守備を固め、勝負に来ない相手に対し、いかに結果を出すか。それは、大きな苦痛であったに違いない。試合後、川崎・石崎監督は「広島戦が楽しみだった。やっとサッカーができるから」と言った。ジレンマと戦ってきたのは、広島だけではなかったのだ。
これほどの思いをしてまでつかんだJ1である。もう、二度と手放してはならない。さよならJ2。夢の続きは、この先にある。
(小西晶)
▽長丁場 収穫多い2位
広島は、最大の目標だったJ1昇格は決めたものの、J2優勝は果たせなかった。「うれしい部分と悔しい部分があり、変な気持ち」。GK下田の言葉に、苦しいシーズンを乗り越えたイレブンの達成感と安どの思いがのぞいた。
チームは44試合を戦い、25勝11分け8敗の2位。目標達成のため、チームに加わったMFサンパイオは「今日の試合に負けたのは残念だけど、今年を振り返れば、いいリーグになったと思うよ」と表情に充実感を漂わせた。
森崎兄弟をはじめとする若手は、長丁場の戦いを通じて力をつけた。「波のあるシーズンだったが、若い選手が多い中での2位は評価していい」と下田。ゴールから見続けたイレブンの背中は厳しい戦いにもまれて、たくましさを増した。
勝つこと、優勝することの難しさを味わった44試合。選手会長の上村は「(J2に)下がらないように、じゃなく、もっと上を目指さないといけない」と、J1での優勝争いを力強く誓った。「大舞台」でのチームづくりはもうスタートしている。(時永)
▽激しい攻め合い 敗戦にも納得/小野監督
「もう一つ(J2優勝)の目標を達成できなくて残念。でも、最後の最後でサッカーをさせてもらえた」。2位でのJ1復帰にも、小野監督は納得の様子だった。
昇格をかける川崎は果敢に攻めて来た。今季の川崎の守備的戦術とはうって変わった展開となった。「攻撃的に来ればこちらも攻める。選手には思い切ってプレーさせた」。激しいボールの奪い合いが続いた。
広島も、しばしばいい形で相手ゴールを脅かしたが、1得点のみ。2部で川崎だけには2分け2敗の勝ち星なしに終わった。「この悔しさを、次(J1)につなげる」と結んだ。
▽プレー安定 皆勤の服部
チームでただ一人、全44試合フル出場を果たした服部は「試合への準備を怠らなかった結果」と、攻守に安定したプレーを見せた今季を振り返った。
この日も、左サイドから攻撃のリズムをつくった。前半35分、サンパイオからパスを受けると、すかさずゴール前のマルセロにクロスを入れて、相手反則を誘った。これが同点弾となるPKとなった。
警告1枚という冷静なプレーぶりや私生活での節制がフル出場につながった。服部は「J1ではさらにクロスのスピード、精度アップが必要」と来季の課題を口にした。
試勝分敗勝得失 得
合 け ち 失
数数数数点点点 差
1新 潟4427710888040 40
2広 島4425118866535 30
3川 崎4424137858847 41
4福 岡4421815716762 5
5甲 府44191213695846 12
6大 宮4418719615261―9
7水 戸44151118563741―4
8山 形44151019555260―8
9札 幌44131318525756 1
10湘 南44111122443353―20
11横浜C44101222424988―39
12鳥 栖4431130204089―49
   
|