中国新聞サンフレ情報
守り抜き連勝 神戸のシュート15発しのぐ'04/5/9

広島ビックアーチ


広  島 2 1―0 0 神  戸
2勝4分   1―0   2勝3分
け3敗          け4敗 
(10)          (9) 

●…広島は森崎浩の2試合連続ゴールなどで神戸を破り、今季初の連勝を果たした。

前半8分、森崎和のスルーパスを受けた服部が左サイドからセンタリング。中央へ走り込んだ森崎浩が右足で決め先制した。後半7分には、チアゴのシュートが神戸DF・松尾の足に当たりそのままゴールへ。貴重な追加点となった。

守っては、神戸に15本のシュートを許したが、下田を中心にゴール前ではね返し、得点を許さなかった。(小西晶)

【写真説明】上=前半8分、先制点を決めて指を突きたてる森崎浩。右は神戸・松尾 下=神戸の攻撃を再三、好セーブでしのぐGK下田(右)。左は神戸・播戸、中央は森崎和(撮影・松元潮)

▽キックオフ 立役者はサンパイオ

森崎兄弟の、森崎兄弟による、森崎兄弟のための1日だった。攻守で見せたアグレッシブなプレーは、「さすが双子」とうならせる連係もあり、見応え十分。「ツインズ大募集」で来場した43組の双子の皆さんも、さぞかし満足されて家路につかれたに違いない。

その盛り上がりに水を差すわけではないが、この日の主役には別の名前を挙げたい。途中出場のサンパイオである。

前半は、広島がリードしていたものの、流れは完全に神戸。FWとDFの距離が長くなり、中盤でプレッシャーがかけられない。次第にラインも下がり、45分間で実に12本のシュートを浴びた。「逆転負けで、誕生日飾れず」という新聞の見出しが思い浮かんだ。

そんな流れを変えたのが、後半から登場のサンパイオだった。「前半はポジショニングミスがあった」。ベンチで試合を読んでいた。まず、神戸に突かれていたFWとMFとのスペースを埋め、相手の起点を消す。続いて、ラインが下がらないように指示し、中盤をコンパクトに。プレッシャーをよみがえらせた。

森崎兄弟が前線で働けたのも、この押し上げがあってこそ。「森崎デー」をハッピーエンドとしたのは、経験の厚みを感じさせる、熟練プレーヤーの演出だったのである。(小西晶)

▽森崎浩が先制弾

森崎浩が、自らの23歳の誕生日を先制ゴールで飾った。「今日は正直狙っていた。チームが勝てたことが何よりうれしい」と表情は崩れっぱなしだった。

前半8分、左サイドの服部にボールが渡ると、迷いなくゴール前へ走り込んだ。「公太さん(服部)がマークを引き付けてくれた。タイミングがうまくあった」。冷静に右足で押し込んだ。

2試合連続のゴールで2連勝。「次節の味の素スタジアムは、リーグ戦でまだ勝ったことがない。次も大事ですね」と、3試合連続得点へ闘志を燃やしていた。

▽鉄壁下田 仁王立ち

広島が浮上のきっかけをつかんだ背景には、守りの要、下田の安定した働きがある。この日も、再三の好セーブで無失点。「僕だけじゃない。みんなで苦しい時間帯に集中して守り抜けたから勝てた」。ゴール前に壁となって立ちはだかり、今季初の連勝、地元初白星を手繰り寄せた。

前半30分以降、何度もゴールを脅かされた。33分には神戸・松尾と1対1の局面になり、飛び出して防いだ。40分には、朴康造のシュートを左腕でクリア。「こぼれ球を押し込まれるのを一番警戒した。(DF陣が)徹底してはじき返した」と、うれしそうに振り返った。

前節のC大阪戦で勝ち星をつかむまで、8試合かかった。決定力不足に苦しむ中、下田の好セーブで、勝ち点1を拾ってきた。ここまでの失点は、リーグ2位タイの9。イレブンに攻撃的な戦術を貫かせたのは、信頼できるGKの存在だった。

ようやく、地元サポーターに勝利を披露できた。「プレッシャーを感じていた。けれど、チームの方向性を信じ続けられたから今の連勝がある」。選手会長は確かな手応えを感じている。 (佐藤)

▽復帰の大木「収穫ゼロ」

右ふくらはぎの肉離れなどで出遅れていた大木が、今季初出場した。「ようやくだけど、今日は何もできなかった。収穫はゼロ」と悔しがった。

後半35分、李漢宰に代わってピッチへ。「脚は問題ない。ただ、パスの受け出しなどの感覚がつかめなかった」。ボールには何度か触ったものの、得点機の演出やシュートには至らなかった。

戦術の理解度は、チーム随一。復帰で攻撃陣の連係、得点力向上が期待できる。「早くゲーム感覚を取り戻したい」と話していた。


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