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フィリピン人看護師 安心できる労働環境を '07/1/18

 看護師や介護士など、医療・福祉の職場で働くフィリピン人の受け入れが、新年度にも始まる。厚生労働省は、日本人従事者と同等額以上の報酬を使用者側に求めるなど、指針案をまとめた。国内で働く外国人の労働条件を改善するうえで、大きな前進である。

 少子高齢化が進む中、介護などの担い手として外国人労働者が将来は不可欠となるだろう。昨年秋に結んだ日本とフィリピンとの協定で、今後二年間で看護師四百人、介護福祉士六百人を受け入れることになっている。安心して働ける環境づくりを進めたい。

 指針案ではまず、受け入れ窓口として、海外の医療福祉の人材研修機関である国際厚生事業団を指定。病院や介護施設からの受け入れ希望と、フィリピン側の求職者とを調整し、雇用契約を結んだうえで入国する形をとる。

 これまで外国人労働者は、あいまいな労働契約のため、低賃金などでトラブルの原因となるケースも少なくなかった。それだけに透明性確保のため、使用者側に徹底した報告を義務付けている。違反への罰則を含め、実効性のある対策を講じるべきだろう。

 言葉の壁の問題もある。最初の半年間は日本語研修を受け、その後病院や介護施設で研修をしたうえで就労する。レベルを保つため看護師で三年以内、介護福祉士で四年以内には日本の国家資格取得をめざす。資格が取れれば、無期限に日本で働くことができる。住まいや子弟の教育など、地域での受け入れ態勢も考えておきたい。

 看護師はチーム医療の中核でもあり、症状の聞き取りなどコミュニケーション能力がとりわけ重要だ。受け入れ施設に、実習指導者がいることなどを要件としているのは当然だろう。今でも国内で就労していない看護師が約五十五万人と推計され、職場環境の改善が先決という指摘もある。

 介護福祉士の場合も、生活習慣の違いなどがあり、外国人による介護に抵抗感を抱くお年寄りも少なくあるまい。受け入れ先の要件として「常勤の介護職員の四割以上が介護福祉士の資格を持っている」などハードルが高いのも、最初は仕方ないだろう。

 フィリピンは国民の十人に一人が海外で働いているという国だ。タイなど他のアジア諸国も、介護福祉士の受け入れを求めている。「開国」を広げ、頼れる仲間として迎えるには、種々の模索を通じた制度の成熟が欠かせない。




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