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身の回り製品のメーカーや輸入会社が、製品不具合による事故発生を国へ報告する改正消費生活用製品安全法があす施行される。相次いで明らかになったガス湯沸かし器による死亡事故や、シュレッダーでの子どもの指切断を契機に法の見直しが進んだ。企業は待ったなしで体制固めを徹底させる責任がある。
改正法は死亡や重傷者が出たり火事になったりした重大製品事故について、発生から十日以内に経済産業省に報告するように義務づける。経産省は記者発表、ホームページで商品名などを公表する。
これまではメーカーに自主的に報告を求めるだけだった。事故原因を迅速に掌握、公表して被害の広がりを食い止める視点に乏しかった点は否めまい。メーカーの経営面などへの配慮があったとみられても仕方なかろう。
改正法は報告義務に違反した企業に対しては、社内体制の整備命令を発動するとしている。さらに整備命令に違反した場合は、一年以下の懲役もしくは百万円以下の罰金を科す。
法改正は一定の前進である。しかし、企業にとって分かりにくい面もある。重大製品事故とはどのような事態をいうのだろうか。経産省は先日、製品に起因しない事例を示したが、すべての事故について発生当初から区分けするのは簡単でない。改正法の趣旨をくめば企業が経産省へ迅速に報告することが重要だ。相談すればいい。経産省もそれを待っている。
消費者側からみて、いささか気になる点もある。その一つが消費者と接する販売、修理、設置工事事業者の責務である。重大事故が生じたことを知った場合でも、メーカーや輸入会社に「通知するよう努めなければならない」にとどめている。
通知を怠るようなケースはないと思いたい。しかし今の時代、何が起こるか分からない。万が一に備えて、メーカーなどが日ごろから積極的に現場事業者と情報交換していくことが大事だ。安全、善後策について連携を強めていくしかない。
それには、小さな不具合でも誠実に受け止めることができる社風の醸成と横断的でしかも実行力のある社内体制づくりが肝要だ。大企業といえども、製品事故の対処がずさんだと消滅しかねない昨今である。逆に対処の姿勢を消費者に評価されて信頼感が増すことも考えられる。
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