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民主党人事 政権狙える挙党態勢に '07/9/1

 政権獲得に向けて、文字通り総力を結集しようというのだろう。民主党の小沢一郎代表はきのう決めた役員人事で、歴代の代表経験者全員が党三役に入る挙党態勢を敷いた。参院選大勝で築いた政治的地歩を固め、政府与党を衆院解散に追い込む手だてを整えた格好である。

 菅直人代表代行、鳩山由紀夫幹事長との結束を引き続き、党運営の核にしながら、偽メール問題で退いていた前原誠司前代表を副代表に迎えた。元代表の岡田克也副代表の留任とともに、国民各層からの幅広い支持を集めようという狙いがうかがえる。

 十日に開会する臨時国会で最大の焦点となるテロ対策特別措置法の延長問題では、前原氏の言動がとりわけ注目されよう。米国政府との太いパイプや防衛産業とのつながりが取りざたされ、特措法の延長に理解を示しているからだ。

 小沢代表は先に、シーファー駐日米大使に直接、延長反対の意向を告げている。きのうは、この問題を理由に政権担当能力がないとする自民党などの批判を「まったくの暴論だ」と突っぱねた。前原氏の役回りを含め、民主党執行部の統一した対応が問われる。

 民主党は参院選で、農家への戸別所得補償などを公約に農村部での支持を一気に広げた。打撃を受けた安倍晋三首相は内閣改造で「地方への配慮」を前面に打ち出している。成長重視から財政再建への路線転換も絡み、与野党の税制論議が活発になりそうだ。民主党は現在、消費税据え置きの立場だが、かつて消費税引き上げを主張した岡田氏の出番が増えるかもしれない。

 ただ、少なくとも次の衆院選までは、幹部や議員グループ間の見解の違いが党内の亀裂を広げることにはなるまい。民主党にとって、より警戒すべきは自民党との大連立の誘いではないか。

 旧西ドイツの社会民主党を例にして「政権獲得への近道」と露骨に促す議論もある。政局不安定化への懸念からか、最近の一部の世論調査では「望ましい政権の枠組み」として、自民、民主それぞれを中心とする政権よりも大連立の方が上回る結果が出てもいる。

 しかし、参院選で自民党への批判票を独占した民主党が政権延命への「援軍」に転じるようでは、「民意」をないがしろにする行為となる。自民・公明連立政権との対立軸を鮮明にして、公約実現にまい進するのが筋だろう。




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