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家庭の使用済み家電を小売店が回収し、メーカーは引き取って再商品化する「家電リサイクル法」が施行されてから六年半。リサイクル料を受け取って回収しながら、廃家電がメーカーに戻らないケースが後を絶たない。
量販大手の「コジマ」(宇都宮市)は、家電リサイクル法違反があったとして、環境省と経済産業省から是正の勧告を受けた。愛知、岐阜両県内にある十店舗で二〇〇四年四月から〇七年七月までの間、回収したテレビ三千六十六台をメーカーに引き渡していなかった。廃家電やリサイクル券の管理がずさんだったため、どのように処理されたか不明で、行方が分かっていない。盗難も多発していたという。
受け取ったリサイクル料は約一千万円に上る見込み。消費者が負担したリサイクル料の着服ではないか。返却するのは当然である。コジマは早急に原因を究明し、再発防止策を講じるべきだ。
コジマだけの問題ではない。同法に基づいて是正勧告を受けたのは、これで十社目になる。ことし五月には「ベスト電器」(福岡市)の二店舗で約二千七百台が行方不明になり、是正勧告。七月には業界最大手「ヤマダ電機」(前橋市)の委託業者が、テレビなどの廃家電約千六百台を横流ししていたとして、厳重注意を受けた。
家庭などから排出される家電は年間約二千三百万台。このうちメーカーがリサイクルするのは約半数で、それ以外は中古販売業者などに渡っている。この中には、海外に横流しされるケースも多い。
一方、リサイクル料が支払われずに捨てられる不法投棄の量は、〇五年度の推計で約十六万台に上る。ここ数年は減少傾向にあるが、同法施行前より三割程度も増えている。
リサイクル法によれば、対象はブラウン管テレビ、エアコン、洗濯機、冷蔵庫の家電四品目。消費者が買い替えなどの際に、一台当たり二千四百円から四千六百円のリサイクル料を小売店に支払う。消費者には大きな負担だが、循環型社会をつくるためのコストとして、それなりに納得してスタートさせた制度である。
しかし、悪質な違反が相次ぎ、環境省が法律の見直しを検討しているのは当然だろう。廃家電が消費者からメーカーに届くまでのチェック体制を強化すべきである。間を取り持つ小売店に、不正一掃への自覚を促したい。
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