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G20金融サミット 国際協調しか道はない '09/4/4

 世界経済はことし、戦後初のマイナス成長になると見込まれている。それを来年にはプラス成長に転じさせるため、合わせて五百兆円の景気対策に取り組む。これが二十カ国・地域(G20)の首脳による宣言である。

 ロンドンで開かれていたG20の金融サミットが閉幕した。日米欧に中国、インドなどを加えた世界の「主要プレーヤー」による二回目の会合だ。各国の溝があらわにならず、最大公約数のところに落ち着いた点は、ひとまず評価できるだろう。

 市場の反応は、ニューヨーク株の二カ月ぶりの高値に表れている。しかし直前までは、会議がまとまるかどうか、不安の目で見られていた。

 対立していたのは米国と欧州である。米国は、財政出動こそ世界を救う、とばかり、各国に国内総生産(GDP)の2%を財政支出の目標にと求めていた。

 ところが2%といえば、日本のGDPに換算すれば十兆円にも上る。財政規律を優先する独仏からすればのめなかった。

 欧州が要求したのは金融規制である。市場をここまで荒らしたのは米国のヘッジファンドなどだ。その規制を国際的に強めていくことこそ、今回の不況を引き起こした張本人である米国の取るべき道、と主張した。

 これに対し、経済が金融業に依存している米国は縛りを嫌った。対立が解けない中で、フランスのサルコジ大統領は、中途退席をほのめかすほどだった。

 ただここでG20の足並みが乱れて何も決められないようでは、市場は大きく失望し、世界経済がさらに悪化に向かうのは目に見えていた。その危機感が妥協をもたらしたといえる。

 景気刺激策については、米国の言う数値目標は決めなかったものの「協調して前例のない財政支出をする」と書き込んだ。

 金融機関については、ヘッジファンドを含めて規制を拡大し、格付け会社に登録制を取り入れることなどで合意した。

 ほかに、輸出しやすくするための通貨切り下げの防止や、貿易障壁を設けない措置の一年延長など各国が保護貿易に走らないような歯止めをかけた。

 ロンドンでは世界恐慌後の一九三三年、六十カ国以上が集まった会議があったが、米欧の対立で決裂する。保護主義が広がり、第二次世界大戦の遠因となったとされる。その轍(てつ)を踏むことは、とにかく避けられた。

 次回サミットは、年内に開かれる。それまでに各国はどれぐらい宣言に沿って行動できるか、が問われる。

 日本は、今回も米国寄りに終始した。麻生太郎首相は英紙の取材に対して、財政出動に消極的だとドイツを名指しで批判して、波紋を広げたほどだ。米国と欧州の意見が対立した時に間に立ったり、米国をいさめるぐらいの役割を果たしたりしなければ、日本の存在感はない。




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