 |
|
 |
|
 |
|
 |
| 笑顔 イラク戦争さなかに略奪があった核施設近くに、女子小学校があった。一帯の汚染状況を取材していると、「写真を撮って」と取り囲まれた(6月28日、ツワイサ) |
|
墓地 おびただしい数の墓が広がる。真新しい墓は、今回の戦争の犠牲者が眠る(7月1日、バスラ) |
|
新鮮 店先に野菜や果物があふれる。「モノはあるが、仕事と金がない」と現地の通訳は笑った(6月27日、バグダッド)
|
|
急発進する車を、二人の男が追いかけていた。路面をかきむしるタイヤの音と二発の銃声。男らは銃を手に、遠ざかる車に何事か叫んでいた。
バグダッド入りした六月二十四日夕。市中心部のホテルに落ち着き、三階のベランダから通りを眺めていた時だった。何のトラブルかは分からない。目前の銃声に、ちょっぴりあった観光気分は吹き飛んだ。
広島市民らの劣化ウラン弾調査団に同行し、フセイン政権が崩壊して二カ月半のイラクを訪れた。街の至るところに空爆のつめ跡が残る。略奪に遭い、焼け焦げた政府系庁舎。深夜には、幾度となく銃声が響いた。圧政から「解放」された自由と、死が入り交じる、混とんの街だった。
バグダッド近くのハイウエーを走っていたとき、焼け焦げた車に出くわした。街中でよく見かけた米軍車両だった。前夜、襲撃されたばかりという。「これからも米軍への攻撃は続く」。周囲にいた男たちは、首をかっ切るポーズをして立ち去った。
大人たちは「仕事がない」と訴えた。「マニー」と金をねだり、シンナー吸引に興じる子どもたちもいた。新たな国の姿が見えないなか、人々のくすぶる不満は、米英軍の銃口と向き合う。
それにしても、イラクの人々は明るく、人懐っこい。カメラを持っていると、「写真を撮ってくれ」と近づいてくる。街には年代ものの日本製の車や家電も多い。日本人と分かるとしきりに話し掛けてくれた。
「悪の枢軸」と米政府はイラクを呼んだ。人々の笑顔は、そんなつくられたイメージとは、ずいぶんかけ離れていた。
(城戸収)
index | back | next| |
|
象徴 バグダッド陥落の際に引き倒されたフセイン像の跡に、地元芸術家らが月と太陽をあしらった新しい像を建てた(7月2日、バグダッド) |
|
 |
|
黒鉛 黒煙が立ち上った。「石油の密輸に絡む抗議」で、タンクローリーが燃やされたらしい。興奮した住民たちに車の窓をたたかれ、すぐに現場を立ち去った(6月30日、バスラ) |
|
 |
|
解体 若者たちが、放置された戦車に取り付いていた。戦争で電気が不通となったため、戦車のエンジンで発電機をつくるのだという(6月27日、アブグレイブ) |