中国新聞
ホームページ社説天風録地域ニュースカープ情報サンフレ情報スポーツ情報全国・世界のニュース | 原爆
2003/07/22
  特集 (イラク) 

 世界の核情勢 予断許さず ■■
小型化・対テロ使用…
 

北朝鮮
核施設の再稼働言明 体制維持の「カード」か

 北朝鮮は核兵器開発に走っているのか、あるいは、そう見せかける「外交カード」なのか。情報は錯そうし、真偽はいまひとつ定かではない。

 今月十五日の米紙ニューヨーク・タイムズは、北朝鮮が米国に、使用済み核燃料棒の再処理を完了し、核爆弾六個分のプルトニウムの抽出を終えたことを伝えた、と報道した。プルトニウムが五キロ程度あれば、一個の核爆弾ができるとされる。

 一九九二年、北朝鮮は国際原子力機関(IAEA)への報告で、平壌の北約九十キロの寧辺に、実験用原子炉や放射化学研究所(再処理施設)があると明らかにしている。九四年、この原子炉から約八千本の使用済み燃料が取り出され、米朝間の緊張が一気に高まった。八千本には二十五―三十キロのプルトニウムが含まれるとされ、今回の抽出量とほぼ符合する。

 結局、軽水炉や重油の提供を受ける見返りに、北朝鮮は再処理施設を凍結するという米朝間の「枠組み合意」が成立。日本や韓国が加わって朝鮮半島エネルギー開発機構(KEDO)が設立され、九七年、軽水炉建設準備に着工した。

 しかし、北朝鮮が核開発を継続しているとして米国が重油の提供停止を決めたことを契機に北朝鮮は〇二年十二月、核施設の再稼働を言明。今年一月になって核拡散防止条約(NPT)からの脱退を宣言するなど、あらためて緊張が高まった。

 背景には、イラク戦争でフセイン政権があっけなく崩壊したのを受け、体制維持には「核カード」が欠かせない、と北朝鮮側が判断したとの見方が根強い。NPT脱退は、宣言から三カ月で効力が生まれるが、日本政府が「手続きに疑義がある」と主張するなどして、国際社会は最終結論を下していない。

 今後も米朝間の協議に委ねるか、多国間協議に移行できるのかも含め、問題解決の枠組みも定まっていない。


index | back | next




index
back
next



ホームページ社説天風録地域ニュースカープ情報サンフレ情報スポーツ情報全国・世界のニュース| 原爆