■企業体が開発断念 中核の米大手撤退
商業機能を備えた広島東洋カープの拠点・複合型オープン球場を、民活で整備する広島市南区の東広島駅貨物ヤード跡地の活用構想で、日米企業体「チーム・エンティアム」は一日、広島市を訪れ、事業化を断念する意向を伝えた。中心となる米大手商業デベロッパーの撤退が原因。計画は白紙に戻り、市はあらためて活用策を検討する。

複合型オープン球場の事業化断念を、広島市側に伝えるエンティアムのメンバー(左側)
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貨物ヤード跡地の活用策 JR広島駅の南東約600メートルのヤード跡地(11・6ヘクタール)は市土地開発公社が1998年に先行取得した。市が買い戻す際の購入費は、金利も含めて前年度末で約123億円。エンティアムはサイモン、広島東洋カープ、電通、鹿島建設などで構成。屋根なし球場の周囲に、商業モールや飲食、エンターテインメント機能を一体化する構想で、計画事業費は388億円(公的支援50億円を含む)だった。
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エンティアム側から住沢太代表代行(電通関西支社プロモーション事業局長)、阿南準郎広島東洋カープ常務ら七人が訪れ、高東博視都市計画局長に計画の撤回を表明した。
米デベロッパー「サイモン・プロパティ・グループ」の撤退について、住沢代表代行は「大阪市阿倍野区で予定された再開発への参画が困難になり、広島も含めた地方への進出は『ノー』との意向だった」と説明。球場だけの先行整備や、他の投資先を探すなどの計画変更をエンティアム側から市に提案することはない―とした。
これを受けて秋葉忠利市長は会見し「極めて遺憾。(エンティアムの)責任は重大」と強調。今後のヤード跡地開発については「民活の方向は今後も持ち、原点に戻って考えたい」と述べ、球場建設だけにこだわるのではなく、さまざまな角度から再検討を進める考えを示した。
エンティアムの当初案は、サイモンが総事業費三百八十八億円の資金調達や商業テナント誘致の役割を担い、二〇〇四年度事業着手、〇七年度開業の予定だった。
大手ゼネコンなどを交えた開発計画コンペ、球場の屋根架けをめぐる論議などで話題を集めた一大プロジェクトは、再スタートを余儀なくされる事態となった。
(03.12.2)
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