中国新聞社

自治体クライシス
ICON座談会「行政マンは語る」 ('99.6.23)
ICON中国地方 1500人アンケート ('99.6.16)

 自治体の危機的状況は、今なお続いている。地方分権推進整備法案が成立すれば、さらに重い負担と責任がのしかかる。閉そく状態から抜け出し、「本来の地方自治」を確立するには、行政や議会の改革はもとより、住民の意識も変えていくことが必要だ。シリーズの締めくくりとして、分権時代に対応する自治再生への道筋を考える。

地方自治取材班

 ICON第10部 再生へ向けて
(7)住民参加/情報共有し施策決定を(6月29日)
(6)議会活性化/住民も関心を持とう(6月28日)
(5)広域連携/地域見つめ直す好機に(6月27日)
(4)人材育成/分権に備え発想転換を(6月26日)
(3)国の事業メニュー/地域の視点大切に(6月25日)
(2)三セク見直し/責任の明確化図ろう(6月24日)
(1)公共施設整備/横並び意識を捨てよう(6月23日)

 国と地方の関係は、対等とは言い難い。「三割自治」の言葉に象徴されるように、地方は財源や権限が集中する国に寄り掛かり、活路を見いだそうとしてきた。ただ、双方が直面する財政危機や分権論議の中、その関係が色あせてきたのも確かだ。求められる国と地方のありようを考える。

地方自治取材班

 ICON第9部 「国と地方」
(6)分権への不安/受け皿側に重い負担(6月2日)
(5)過疎債/脱却できない依存体質(6月1日)
(4)補助制度の弊害/農水・建設 2つの下水道(5月31日)
(3)ムラと安保/低空訓練 届かぬ抗議(5月30日)
(2)「天下り」の功罪/人・カネ・・・絶てぬ支配(5月29日)
(1)東京事務所/情報収集、省庁へ日参(5月28日)

 中央に追随し、前例に固執する自治体の体質は、ともすれば秘密主義に陥りやすく、住民の不信を増幅させる。統一地方選で新人・女性が躍進したのは、変化や刷新を願う民意の表れもである。そうした状況を乗り越えるため、全国では先進的な取り組みが芽吹き始めた。行政や住民が試みる自治回復の「胎動」を探る。

地方自治取材班

 ICON第8部 地方からの実験
(6)議会に民意を/堰への賛否で議員選別(5月3日)
(5)崩した「壁」/幼稚園と保育所一体化(5月2日)
(4)事業評価/成果数値化しチェック(5月1日)
(3)経営感覚/財政運営に貸借対照表(4月30日)
(2)会議公開条例/市民の審議会傍聴推進(4月29日)
(1)破たんの教訓/外郭団体の財務も公開(4月28日)

 二十一世紀初頭の地方自治を託す統一地方選挙が始まる。自治体の構造改革と再生へ向け、民意を問うチャンスである。議会は、財政難や第三セクター問題、市町村合併など自治体が抱える課題を十分に論議し、住民に道筋を示す努力をしているのだろうか。最も身近な選挙を前に、検証する。

地方自治取材班

 ICON第7部 すくむ議会
(6)合併論議/判断材料示さぬ推進派(3月30日)
(5)審議未了/陳情の扱い 主体性欠く(3月29日)
(4)険しい浄化/派閥争いで倫理観まひ(3月28日)
(3)調査交付金/報酬と別枠 使途も不明(3月27日)
(2)薄らぐ教訓/新たな三セク 議論低調(3月25日)
(1)知事への遠慮/財政の先行き 追及希薄(3月24日)

 自治体の信頼が揺らいでいる。財政難や不祥事、情報公開の遅れなどが折り重なっているためだが、最大の原因は住民感覚と「役所の論理」のズレ。各地で高まる住民運動や直接請求の波は、行政だけでなくチェック機能を果たせない議会への不信の表れでもある。

地方自治取材班

 ICON第6部 遠い役所
(7)市民の役割/「要求型」脱し「提言型」に(3月10日)
(6)大規模干拓/住民の声 聞く機会なく(3月9日)
(5)定数削減/議会動かず、直接請求(3月8日)
(4)監査制度/身内審査に批判高まる(3月7日)
(3)産廃焼却場/反対運動で操業を阻止(3月6日)
(2)情報公開条例/市の姿勢変えた懇話会(3月5日)
(1)福祉情報/知りたい項目黒塗りに(3月4日)

 自治体の枠組みが揺らいでいる。財政難に加え、過疎・高齢化、地方分権の波が押し寄せる。二〇〇〇(平成十二)年四月にスタートする介護保険やゴミ処理場のダイオキシン対策など、市町村が単独で対応できない課題も増えている。東広島市とともに広域市町村圏をつくる広島県賀茂郡から、広域連携を模索し、苦悩する自治体の姿を報告する。

地方自治取材班

 ICON第5部 揺らぐ枠組み
(7)変わる意識/広域連携への動き加速(2月12日)
(6)県との温度差/モデル事業「合併視野」(2月11日)
(5)かすむ広域圏/生活圏は「呉市黒瀬町」(2月10日)
(4)少子化への備え/進む休廃校 連携に活路(2月9日)
(3)すき間風/ごみ処理分担金に不満(2月8日)
(2)ジレンマ/福祉施策の広域化模索(2月7日)
(1)ハードル高く/介護保険の連携で苦悩(2月6日)
特集分権絡み揺らぐ枠組み(2月5日)

 新世紀を前に、地方自治が転機を迎えている。中国地方の全市町村長を対象に、中国新聞社が実施したアンケートでは、財政難や進展しない地方分権に危機感を募らせる自治体の姿が浮かび上がった。十七日に市長選挙が告示される広島市も例外ではない。中国地方最大の人口百十二万人を抱える都市の実情を基に、自治体に共通する課題を検証し、あるべき姿を考える。

地方自治取材班

 ICON第4部 検証・110万都市
(7)市民参加/理念先行 具体策を模索(1月9日)
(6)連携と分担/県との溝 街づくりに影(1月8日)
(5)問われる広域圏/連携阻む行政区域の壁(1月7日)
(4)膨らむ負担/三セク地下街 市が頼り(1月6日)
(3)見えない戦略/メセコンに強まる懸念(1月5日)
(2)言うはやすく/予算削減 中規模道から(1月4日)
(1)イベントの教訓/ア大会投資が財政圧迫(1月3日)


 景気回復が遅れ、自治体財政は袋小路に入り込んだ感がある。行政改革や事業の凍結・見直しに懸命だが、再建の道は険しい。福祉や生活環境の整備など、住民サービスへの影響も懸念され始めている。中国地方の自治体も、厳しい施策の選択を迫られる。

地方自治取材班

 ICON第3部 岐路に立つ施策
(6)「1割自治」の悲鳴/止まらぬ過疎税収減少(12月25日)
(5)膨らむ滞納/「事業に打撃」徴収課新設(12月24日)
(4)財政より定住/伸び悩む下水道の利用(12月23日)
(3)覚悟の船出/離島航路を三セク移行(12月21日)
(2)しぼむ理念/手厚い子育て支援縮小(12月20日)
(1)「優等生の苦悩」/高度福祉に財政難重く(12月19日)


 中国地方の自治体が、財政危機にさらされている。戦後最悪の不況下で税収減が続くのに加え、バブル期の感覚を引きずった安易な公共投資が、多額のツケとして跳ね返る。起債でのやり繰りは、限界に近づいている。著しいひずみにあえぐ地方財政の実情を検証する。

地方自治取材班

 ICON第2部 ひずむ財政
(7)破たん寸前「なぜリニア」/巨大事業の不安(12月4日)
(6)「冬の時代」細る繰入金/ギャンブル依存(12月3日)
(5)「地総債」頼み 創生の夢/色あせる神通力(12月2日)
(4)病院移管で新たな負担/「国立」の肩代わり(12月1日)
(3)税収激減、回復見込めず/企業城下町(11月30日)
(2)県行革で振興策足踏み/凍結の余波(11月29日)
(1)景気対策膨らむ借金/笛吹けど踊れず(11月28日)


 地方自治体があえいでいる。厳しい財政に、不況や高齢化の波が重くのしかかる。地方自治法施行から五十一年余。施策のほころびや制度疲労が目立つ自治体の姿は、「多重苦」「クライシス」(危機)の状態にほかならない。本来の自治機能を取り戻す方法はあるのだろうか。二十一世紀を目前に控え、自治再生を考えたい。シリーズ第一部は、バブル崩壊で経営難に直面し、自治体運営にも影を落とす第三セクターや公社の実態を検証する。

地方自治取材班

 ICON第1部 忍びよる影
(7)厳しさ増す住民の監査/迫られる見直し(広島など)(11月3日)
(6)宙に浮くリゾート構想/「つけ」の先送り(広島)(11月2日)
(5)市有地を公社に買わす/苦肉の「練金術」(広島)(11月1日)
(4)先行取得金利負担重く/一等地の誘致(広島・岡山)(10月31日)
(3)揺らぐ活性化の切り札/過疎地の苦悩(島根・山口)(10月30日)
(2)バブル崩壊工事足止め/リゾート挫折(岡山)(10月29日)
(1)三セク不振膨らむ赤字/臨空タウン(広島)(10月28日)

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