'99. 9. 3
 ある中学校の現場から

 多忙な日々 

会議・部活…気抜けず


(2)
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 愛車で通勤する藤田大介(26)は、広島市内の自宅に戻ると、すぐにベッドに潜り込む。クラブ活動の後、提出用の書類を書き上げると、午後九時を過ぎてしまうからだ。夕食を取らない時も。バタンキューである。

 「こんなにしんどいなんて。特に担任を持ってからは…」。早寝の代わりに、毎朝、五時前には起床、授業のための理科プリント作りに励む。担当は一年と三年。「昼すぎに起きていた、学生時代とはまさに正反対」。自慢の長髪をかきあげながらつぶやいた。

 「とっても、恥ずかしいことなんだけど、一学期、一度も教材研究できなかったんです。大きな声じゃ言えません」。初めてクラス担任になった足立亜衣(27)は、こう語った。

 もちろん、教材研究をしようと、資料を自宅に持って帰る。だが、かばんから出すことなく再び学校へ。昨年も一年生の国語を担当していたから、その時のわずかな「遺産」を食いつぶしているようだ。

 授業のコマ数は、藤田が二十時間、足立も十八時間。空き時間は、一日に二時間。市教委によると、平均的な数字だそうだ。

登場人物
 だが、「空き」には、クラス全員の連絡帳に目を通さなければならない。それに、職員会議に学年会議、部会…。そしてクラブ指導。スケジュール帳はびっしり。先生たちに放課後、いくらインタビューを申し込んでも、「ちょっと問題がおきまして…」と、キャンセルになることもたびたびだった。

 それでも、藤田は受験を控えた三年生の学習にも付き合う。専門の理科だけに限らない。「本当はボクだって休みたい。でも、やると一度決めたことだから…」

(文中仮名。写真と本文は関係ありません)

<教師アンケートの回答から>
 教材研究の時間は? 朝7時半に出勤し、学校を出るのは午後9―10時。会議、校内巡視とクラブ指導などで教材研究する時間はほとんどない。2、3時間は割くよう心掛けているが、生徒指導が入り30分で終えてしまうことも。(50歳 中学・男)


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