| ある中学校の現場から |
夢実現の娘 見守る日々 |
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「元気で、正義感の強い子でした」。小夜子は、幼い日の娘を思い出す。クラスにいじめがあると、解決に向けて奔走する子供だった。厳しく育てた自負はある。でも、押し入れで反省させても、ぐうぐうと眠る始末。「出て行きなさい」としかると本当に出て行ってしまう。負けず嫌いな性格は、当時からしっかり備わっていた気がする。 教師を志した娘は、採用試験に二度失敗しても動じなかった。絶対に教師になると決めていた。合格通知が届いた日、娘は大喜びで職場に電話をかけてきた。「受かったよ!」。その後、父の職場にもかけたらしい。「うれしかったんでしょうね」。あの弾む声を、小夜子はしっかりと覚えている。
何もしてやれないもどかしさを感じる。でも、本当に落ち込んでいる時は、こんな言葉が出てしまう。「あんなに、担任になりたかったんじゃない。なれなくて、泣いていたじゃない」。苦労も、いつか笑顔に変わると、母は信じている。
(文中仮名。写真と本文は関係ありません)
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