'99. 9.18
 ある中学校の現場から

 教頭の仕事 

欠席告げる電話に応対


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PHOTO
 午前六時半。教頭の小林守(55)の一日は、ラジオ体操で始まる。ランニングシャツ姿で、気持ちよさそうに体を動かす。小林の周りには、近所のお年よりたちも集っている。

 こんな早朝だが、ここは小林の自宅近くではない。ラジオの横には、さっきまで締めていたネクタイとシャツが置かれている。自宅から十五キロ近く離れた、小林の勤務校のグラウンドなのだ。

 ラジオ体操を終えた小林は、校内の窓を次々に開けていく。一服しようと、職員室の自分の席に着いた。「風邪気味なので休ませてください」「お腹の調子が悪いので…」。欠席を伝える電話がひっきりなしにかかってきた。「きょうは欠席者が多いね」。小林の表情も曇りがちになった。

 教頭の仕事は雑多である。校内の掃除をしていたかと思うと、職員会議や教育委員会に提出する文案を作ったり…。校長の田島亮一(55)と教員との橋渡しも重要な仕事。だが、小林にとって一番の楽しみは、受け持っている一年生の書道の時間。教師の原点は子どもたちとの触れ合いと考えているからだ。

登場人物
 今、小林の頭をもっとも悩ませているのは二〇〇二年から正式に始まる「総合的な学習」にどう取り組むか。来春から、試行的な取り組みも計画されている。「やはり地域を知ってもらうことから始めなくては」。小林は職員会議で、総合学習のテーマを地域の名前を付けた「アイ・ラブ・△△」にしたい、と報告することにした。

 一学期の終わり。一日の仕事を終えた小林が、学校を後にしたのは午後十時を回っていた。帰り際、小林は一つの考えを巡らせた。毎朝の電話の取り次ぎから始まった、ある計画である。

(文中仮名。写真と本文は関係ありません)

<教師アンケートの回答から>
 開かれた学校とは? 特に学校だけが開かれていないのか。子どもの活動を通してみれば、学校が見えるのでは。学校を批判的に見すぎると逆に「開かせない」原因になる。地域や家庭との連携ができれば、もっと開かれた学校になる。(55歳 男・小学校長)


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