中国新聞

里山散策
布駅・小河内駅(安佐北区安佐町)

自然の中、リフレッシュ


太田側沿いの喫茶店。対岸を走るディーゼル車が新緑に映え、時間がゆっくりと流れていく

 太田川沿いの春風は心地よく、新緑の薫りも漂い始めた。山小屋 風の喫茶店「休日の家」。谷間に響く瀬音、ゴトゴトと対岸を進む ディーゼル車…。ゆったりとした雰囲気に、思わず時間を忘れる。 開店してほぼ三十年。「なんも変わらん。変わらんけえ、ええ」と 店主の今中敏幸さん(91)。

 布駅から徒歩二十分。店近くの野間平発電所わきに、久地冠山 (五七三メートル)の登山口がある。名の通り冠に似た山容が特 徴。山頂まで約二時間。安佐北区役所が出した里山ガイドブックで も紹介された。

 下山は約一時間。西の宇賀峡へ下り、高山川沿いの峡谷を歩く と、宇賀ダムや田園風景が広がる。太田川に架かるつり橋「宇賀大 橋」は木製の歩道が印象的。渡れば小河内駅まで約一キロだ。

 布―小河内間の太田川対岸に広がる七地区の住民が昨年から、 「久地北・太田川げんき村」として地域づくりに乗り出した。梅の 植樹や炭焼き、奉納神楽…。地域が活気付いてきた。

 「まずは地域が元気になっていきたい」と会長の福本盛人さん (74)。ホタルが飛び交う宇賀峡の清流や冠山など、住民が誇る豊か な自然も活動の原動力となっている。

(おわり)


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