京都市の伏見は良質な水があり、江戸時代から兵庫県の灘と並ぶ酒造地として知られた。 安佐北区可部地域の旧雲石街道沿いにも「久保田」「白石」「旭鳳(きょくほう)」の造り酒屋がある。明治の初めは五件あったとも。 「可部は交通の要所で宿場町。牛市もあり、地元の人口以上に人が集まった」。旭鳳酒造の浜村泰司社長(50)は造り酒屋の多さを説明する。
今は酒造りの真っ最中。旭鳳酒造の酒蔵には朝早くから蒸し米の湯気が立ち込める。可部にいくつも造り酒屋ができたほどのいい地下水がある。但馬杜氏(とうじ)の秋山肇さん(=jは「太田川の伏流水でしょう」と話す。 ここでは南区にある比治山の井戸水も使う。「酒造りには寒い可部がぴったり」と秋山さん。冬の寒さも盆地の京都に似ている。