安佐北区の可部地域では川魚料理の看板を出した飲食店が目に付く。アユ、川ガニなど太田川の幸に恵まれた可部ならではだ。京都市も三方を山に囲まれ海から遠い。川魚料理が発達した。 旧雲石街道沿いの割烹(かっぽう)。店に入ると、池を配した広い和風の庭園がある。店主の福島輝幸さん(67)は弘化三(一八四六)年と建築年を記した木札を示す。廊下はうぐいす張りだったという。
多人数でも、宴会用の部屋より庭の見える席を頼むお客さんもいるほどだ。店内の水槽では夏には千匹のアユが泳ぎ、アユのフルコースが楽しめる。今はヤマメ。 京情緒たっぷりの建物。「昔は紺屋でした。経営者の子孫の方が店で法事をされました」と福島さん。ここは、かつての可部特産山まゆ織りの染物店の屋敷だった。