
生活にじむ沿線四季 安野(加計町)―水内(湯来町)間。ずらりと並んだ色鮮やかな灯ろうの後方をディーゼル車が走る。季節感あふれる構図。医療機器リース会社に勤める傍ら、可部線を絡めた四季の風景を撮る。五年間で約二万点に上る。 中学生のころに鉄道写真を始めた。一九九八年四月、就職のため東京から古里の広島市に戻った時、「自宅に近い可部線を撮ろう」と思い立った。その直後に廃止計画が浮上した。 当時、可部線は鉄道写真家からも「忘れ去られた存在」だった。特徴のないローカル線で魅力に乏しいと思われていた。毎週のように沿線を歩き、列車にも乗ってポイントを探し回った。美しい風景や神楽、棚田の石積みなど地域文化にも触れ「季節や生活を感じさせる写真を」と、可部線ならではの魅力を追う。 知り合った写真仲間と加計町の寺などで展示会を開き、存続運動のイベントにも参加した。「写真を撮ることで魅力を地域と共有できたことがうれしい」。昨年十月に益田市へ転勤後も、地域への感謝の気持ちを込めて通い続ける。 |
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